◆いけばなの花留め……落とし花留め

 落としの中に剣山を仕込んであるもので、これを使うのはいけばな人だけです。いけばな人でも、流派によっては使わないところもあり、管理人の属する草月流ではほとんど使いません。
 素人の方で、この花留めを買ってまで使うメリットは、あまりありません。しかし、たまたま家にあるのであれば(ご家族が使っていたものがあるなどの理由で)、剣山の一種として活用する価値があります。
 落としの中に水を入れられるので、それだけで「器」の機能もあり、籠の中に落とし剣山を入れると、籠が一瞬にして花器になります。

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◎名称

 「落とし花留め」もしくは「落とし剣山」。流派によってはまったく使わないので、いけばな経験者でも、名前も知らないこともあります。

◎構造

 名前の通り、落としと剣山が合体しているものです。筒状の落としの中に、剣山が固定されており、剣山は取り外し不可です。
 単に、落としの中に剣山を入れるだけでも、似たようなものは作れますが、「固定されているかどうか」は意外に大きく使い心地に影響します。落としの中で剣山が踊らないようになっていると、留めるときの安定感が違います。

 また、落としの部分の重量がかなりあり、一般的な剣山しか持ったことの無い人は、重さにびっくりするくらいです。なので、「剣山ごとひっくり返るのを、何が何でも避けたい」というような場合(たとえば、展覧会とか)、には、頼りになるツールになります。

◎買える場所

 いけばな道具の専門店でも、扱っていないところがあります。

◎値段

 小さいもので、600円くらい。大きいものは2,000円を超えます。(個人的な感想ですが、600円クラスの小さいものは、重量も軽く、入る水の量も少ないので、あまり実用的ではないのではないかと思っています)

◎簡単に買えるのか?

 あまりメジャーな商品ではないので、いけばな専門店や、各流の展覧会場の出店でも必ずあるとは限りません。よって、以前は「入手容易」とは言いがたいものでしたが、最近はネットで買えますので、いまや「簡単に買える」と言えるものになりました。

◎簡単に使えるのか?

 特別なスキルは必要なく、誰にでも簡単に使えます。
 むしろ、使用するかどうかは、技術やセンスの有無とは関係なく、「落としのついた花留を使う機会があるかどうか」「落としを気軽に使うタイプの人かどうか」の問題のように思います。
 落としがあると、それだけで、本来水を入れられないものでも、何でも花器になっていくということに魅力を感じる人なら、落とし花留を無駄にせずに使えるでしょう。
 注意する点としては、落とし花留の中に入る水は、「特大」サイズであっても普通の花器よりは圧倒的に少ないので、水の量と花の量のバランスを考える必要があるということです。

◎何回も使える?

 もちろん、何回でも使えます。剣山と同様です。

◎管理人はどうしているの?

 私は、落とし花留になじみが無い流派の門弟なので、実は一つも所有していません。
 しかし、持ったことがあるので、「とても重い」ことは良く知っています。なので、展覧会作品などで、「ものすごく重い剣山があると、構造上心強い」ようなものを作る機会があれば、すぐに買ってみると思います。
 いずれ、購入することがあれば、管理人の花道具公開のコーナーに登場するでしょう。


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