◆番線

 家の近所の、「ホームセンターのもっとちっちゃいみたいな店」で買いました。一本40円です。

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↓寄ってみましょう。
番線 切番線
 番線とは、工事現場などで、足場を結束するときに使うような針金のことです。左の画像のような番線は、正確には「切番線」といいます。工事現場で大量に使うような番線は、巻きになっているのを使っているらしく、それを切ってひねってあるのが「切番線」だそうです。

 私は、これを何かの結束用に買ったのではありません。これ自体を、作品の素材にするつもりで買いました。
 買った理由は、

【1】安い
【2】入手が手軽
【3】手で形を変えられる(ペンチなど使うと、さらに形を変えられる)
【4】クラフト用ワイヤーよりも、かなり丈夫
【5】クラフト用ワイヤーよりも、かなり存在感がある
【6】錆びさせることもできる(錆び鉄というのは、味があっていいものですよ)
【7】接着剤で留めることができる

↑こんな感じになります。
 草月流のいけばな家は、「鉄」という素材に、比較的大きな親しみと、憧れを持っています。しかし、鉄作品は(鉄花器も)、そう簡単に自宅内でできるものではありません。だから、草月のアトリエには、鉄工所があるのですし、町の鉄工所の職人さんに頼んで鉄を作ってもらっている先生も大勢存在します。
 しかし、鉄を本当に好きなように作るのは、かなり大変なことです。職人さんと、よほどうまく意思の疎通ができていないと、真の「私だけの鉄作品」はなかなかできません。こういうものなら、スケッチを渡して頼みっぱなしでもいいのですが、1ミリや2ミリの違いが作品像を左右するような創作に取り組もうとしたら、鉄工所で職人さんと二人三脚状態で作るか、いっそ自分が鉄を扱える職人になるか、どちらかしか無いのではないでしょうか。
 でも、私にとっては、どちらも現実的な選択肢ではありません。
 じゃあ、何か方法は無いのか、と考えて、今のところ私のできる精一杯の「鉄」がこれなんです。

番線
↑こんな風に、簡単に曲げられます。自分の納得のいく線が出るまで、いくらでもこだわることができます。
 画像の番線が、かなり黒く見えるのは、そうとう錆びてきているからで、これを一日いじっていると、手も服も錆びだらけになります。
 また、錆が知らないうちに周囲に飛び散るらしく、これを使って展覧会作品を作ったときには、なにやら家中がザリザリになってしまいました。私は、あまり気にしないでやってしまうのですが、錆を吸い込まないために、マスクをして作業した方が、本当はいいんだと思います。

番線
 ↑いじくっているうちに、作業部屋にこんなものがどんどん貯まっていきます。
 一度は展覧会に使ったものの、まだ何かできる可能性がある気がするので、いまだにずっといじくり続けています。

 この番線で形を作るのも、限界はあって、あまり大きなものを作ると、自分の重みで少しずつつぶれていくことと、軽いものしか乗せられないことです。クラフト用のワイヤーよりは相当しっかりしているとは言え、大きな枝などを乗せることはできません(たくさんの番線を太く束ねたら、結構大丈夫だとは思います)。

 私は、これで摩訶不思議な線とか、空間とかを作れたら楽しいだろうなと思うんです。所詮、番線なので、「高級感」「重厚感」は難しいですが、「軽さ」「面白さ」なら、これでもわりと追求できると思います。

【追記】今までに、こんなものを作っています⇒2015年 2011年


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