◆最近の、「家庭で飾る門松」の事情はどうなっているのか?

 全体的に、最近のお正月のしつらえは、「簡単便利」な方向に進んでいると言えます。
 正直、私は若い頃に、門松みたいなものは、遠からず巷からなくなってしまうのだろうと思っていました。
 しかし、お正月花がなくならないように、おせち料理がなくならないように、門松もまた、巷から姿を消したりはしていません。

 ただ、昔とは、買う場所が違ってきたり、スタイルが違ってきたり、飾る場所が違ってきたりしまして、「昔と全然変わらない」とも言えなくなっています。この記事では、一般家庭で飾る門松に、最近はどんな種類があるのか、また、それはどこで買えて、どこに飾るのか、などの情報を紹介したいと思います。

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◇一番簡単なのは、「門松用若松一対」

※地域によっては、このスタイルではNGの場合もあります
 花屋で、「門松」と言えば、若松2本を、門松用に一対にしたもののことを指します。
 若松というのは、こういう松で、直線的な枝の脇に小枝が出ていて、左右対称な形になっています。これを2本買って(最初から「門松用」として2本セットで売っているものもあります)、玄関の左右に飾ります。
 飾り方は、地方によって異なるようですが、若松を、そのまま左右に立てるだけのこともあれば、松に輪飾りをかけることもあれば、水引を結ぶこともあるようです。

 値段は、一対で、500円くらいのものです。生花店・ホームセンター・スーパー・植木屋・工務店などで暮れから売り出します。本当は、12月13日から飾ってOKなものでして、花屋の奥には、その時点で若松はスタンバイしているのが普通です。(しかし、今の日本はクリスマスが習慣として定着しましたので、それより前のタイミングで門松を立ててしまうと、ちょっと奇異な感じがすることが多いです)

 若松を門松にするなら、大体、お正月花が花屋の前に並ぶ頃、つまり、12月28日頃に買うのが現在の標準だと思います。花屋の店頭に、「門松」が見当たらなかったら、「門松用の若松ください」と言ってみましょう。

 若松一本(を、一対)で立てる門松は、松自身の力では立ちませんので、どこかに固定して立たせなければいけません。よく町中で見るのは、門の格子みたいなところに、紐をかけて松を結びつける方法です。結局、これが一番簡単なように見えます。
 私が、以前居候していたお宅では、門に釘を2本打ち、そこに松を挟み込んでいました。また、門に打った釘に紐をかけて立たせているのも見たことがあります。

◇万札を出しても良いと思うなら、正統派の門松が飾れる

 上の項には、「もっとも手軽で一般的」と思える、若松のみの門松をトップバッターとして紹介しましたが、人が「門松」と聞いたときに、真っ先に脳内に出てくる絵は、こういう門松だと思います。



 これは、普通の花屋では扱いません。造園店の領分です。または、大きなホームセンターでも買える可能性があります。
 このスタイルの門松は、小さいものでも高さ1mくらいで、値段は一対で2万円から上はすると考えてください(2万で済めば安いです)。

 この手のものは、自立しますので、立てる苦労はありませんが、大きいので処分するのが大変です。小正月(1月15日)にお寺や神社で焼いてもらうのが一般的ですが、近所でそのように焼いてくれるところがあるのか、その場所まで運ぶ方法をどうするのかなど、あらかじめ考えてから購入する方がよろしいでしょう。

●ネットでも買えます
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門松

◇最近は、おしゃれ門松の方が主流

 上の項では、正統派の門松を紹介しました。しかし、家庭で大型の門松を置こうという方は、ある程度の装飾性がある、おしゃれ門松を買う人の方が多いです。

 ここで言う「おしゃれ門松」というのは、竹と若松だけをわらで巻いたものではなく、そこに枝物や、葉ボタンや、場合によっては造花類や装飾小物を付け、色も形も華やかに仕上げた門松のことです。
↓つまり、こういうものです。


 このような門松も、造園店・ホームセンターなどで買えます。ネットでも売っています。
 値段は、シンプルな正統派門松と、大体同じくらいです。1m超えくらいのものを一対なら、2万から上くらいの値段と考えてください。
 現在では、正統派門松よりも、おしゃれ門松の方が、商品が豊富で探しやすく、買い易いです。

【参考】サイズが揃っているのは、こんな店→ブルーミングスケープ 門松

◇ミニ門松の方が、もっと主流

 上の項には、「正統派門松よりも、おしゃれ門松の方が主流」と書きましたが、実は、更に主流なのが、おしゃれ門松の少し小さめのもの、いわゆるミニ門松です。
 ミニ門松は、大きさは大体60〜80cmくらい。置こうと思えば玄関の中の棚などにも置け、フラワーアレンジ感覚に近づいている感のある門松です。可愛げのある門松なので、洋風の玄関にもなじみ、非常に自由に扱うことができます。マンション住まいの人が購入する門松は、ほぼこのタイプだと言っても過言では無いと思います。

↓こういうものが、ミニ門松です。


 処分もしやすいので、門松を置く際のめんどくささが、ほぼありません。門松を買いたいけど、どうしようか……と思っている方は、とりあえず1回ミニ門松を買ってみても良いと思います。
 もっと気軽に、軽快に門松を導入したいのであれば、更に小さい40〜50cmクラスの門松を買えば、フラワーアレンジメントよりも「雑貨」に近い感覚になり、かわいく飾ることができます。

 ミニ門松は、造園店・ホームセンター・園芸店などで買えます。もちろん、ネットでも買えます。
 実物を見ないで買っても良いと思うなら、ネットの方が豊富な商品を探せるように思います。
 値段は、大きさによって異なりますが、大体5,000〜10,000円くらいで買えます。80cmくらいの大きさになると、大きい門松と、ほぼ変わらない値段になることもあります。

◇門松ではないけど、門松風のもの……門松アレンジメント

 いわゆる門松よりも、それ風で、もっと自由に飾れる装飾品の方が置き易いな……と思われる方もいると思います。
 そんなときに、すごく気楽に飾れるのが、「門松風フラワーアレンジメント」です。門松のように、真ん中に竹を三本立てて、松や葉ボタンなどをとり合わせ、お正月らしさ全開のアレンジメントに仕立てます。
 「門松風アレンジ」ならば、松飾りではありませんので、「神性」があるものではありません。よって、処分するときも、神社に持って行くようなことをせずに、普通に生花のゴミとして捨てられます。お飾り類の処分は、なかなか頭を悩ませる人が多く(当サイトのお正月飾りの処分方法という記事は、毎年1月6日頃からアクセスが跳ね上がります)、「捨てるのに困るから飾るのをやめよう」という人もいるくらいで、捨てるときも気楽な門松アレンジは、「門松の雰囲気だけでいい」と思う方には扱い易い飾りだと思います。

 普通のフラワーアレンジメントですので、生花店で購入でき、値段は大きさによって異なります。私の見た範囲では、門松風の演出をしているからといって、一般のフラワーアレンジよりも高額なこともないようです。しかし、竹を三本立てるスペースが取れるアレンジですので、あまり小型のものはありません。

千歳〜ちとせ〜弐 年越し特集
門松のような雰囲気、もたせたアレンジメントです

◇門松ではないけど、門松風のもの……門松プリザーブドアレンジメント

 門松風アレンジメントには、プリザーブドフラワー製のものもあります。ここ数年で、順調にシェアを伸ばしているのが、花業界にいると感じられます。
 生きた植物でなくてもかまわない方、何年か使いまわしたい方、プリザーブドフラワーの方が好きな方は、門松プリザアレンジも、選択肢の一つに入れてもいいかもしれません。また、ギフトにしても面白いと思います。ここまで来ると、雑貨感覚で扱えます。

お正月飾りで良い年を
お正月飾りで良い年を

 門松風プリザアレンジは、本物の竹を使わず、プラスチック製のものを立てることがあり、そういうものなら、ずいぶん小さく作れるため、安いものなら2,000円台からあります。

◇門松は、一基だけ置いてもかまわない

 門松は、門の両側に一対で置くものというイメージがあります。なので、一対ではなく「一基」で立てたらおかしいだろうかと思う人もいます。しかし、ほとんどの門松を扱う店は、一基から買えますし、一基で置く飾り方もあります。
 「完全なる正式な置き方」としては、一対にするべきなのかもしれませんが、今日びそんなことを言っていたら、都会で門松を置ける家は限られます。現に、一基で置いている家は、ちょこちょこ見かけます。

 門松を飾る家の人が、「一基でよい」と思うなら、それを「間違っている」と他人が言うことではないと思います。「間違っている」のではなくて、「簡略化している」とか、「現状にふさわしいようにアレンジしている」と言うべきです。
 まあ、大きく商売している家とか、有数の名家の方とか、「完全に正式にしないとヤバい」方たちは、気をつけるべきかと思いますが、「別にヤバくない」のであれば、一基でいいじゃないですか。一基でも大きいのは高いし!

 上で紹介した門松の中には、むしろ「一基で買うのが普通」のものさえあります。ミニ門松や、門松風アレンジ、門松プリザなどは、対で買わない人の方が多いのではないかと思います。


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