◆オアシス(生花用給水スポンジ)を使う

※オアシスをどこで買うのか、簡単に買えるのか、簡単に使えるのかを、手っ取り早く読みたい方はこちらをどうぞ→オアシスのまとめ

生け花,オアシス

オアシスというものをご存知ですか? フラワーアレンジメントの底に仕込んであるスポンジみたいなの、と言えば大抵の方はお分かりと思います。要するに、これ↓(下画像)のことです。

フローラルフォーム(吸水フォーム、オアシス)

 実は、オアシスとは、この緑のスポンジの正式な総称ではありません。生花用の給水スポンジを販売している最大手会社の企業名なのです。アメリカのスミザーズ・オアシス社の給水スポンジが、商品として最も有名であるため、いつからか、給水スポンジ自体を指してオアシスと呼ぶのが一般的になりました。

 花が自由な角度に留まるので、大変便利な道具であり、花を飾る楽しみを大きく広げてくれます。花屋的には、在庫を切らしたら、仕事が成り立たないほどの必須ツールです。
 オアシスの使い方等の情報は、下記のようになります。

【目次】

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オアシスの使い方手順 1……まずは、使う大きさにカットする

 カットするには、専用のオアシスカッターも売っていますが、家庭にあるカッターで問題なし。脆いものなので簡単に切れます。私なんか、古い下敷きで切っちゃいます。(触ってみれば分かりますが、「吸水スポンジ」と言っても、皿洗い用のスポンジなどとは違い、実は、切るのに「刃」は必要ありません。専用のオアシスカッターにも刃は無く、あれは「単なる薄い金属板」です。オアシスカッターを素手でつかんでも怪我はしません)

 切るときには、よほど厳密にするとき以外は、定規などは必要ありません。およその大きさで切れば、後で調整できます。オアシス本体に、ラインや点線が入っているので、それをガイドにして器の大きさに合わせるように切りましょう。
 商品によっては、ガイド線がまったく無いものもあります。私は、長年オアシスを扱ってきましたが、個人的にはガイド線はあった方が使い易いと考えています。 ※オアシス社の商品にはガイド線があります

 切り方に、特に決まりごとはありません。実は、このページには、「アオシス 切り方」「オアシス 切る方法」などのキーワードで訪問される方が多く、切り方のノウハウが求められているようなのですが、別に裏技的なことも無いですし、「これだけは守れ」というポイントも特にありません。
 最初は、「切り損なっても、後からどうにでもなる」くらいの大らかな気持ちで切ればいいと思います。慣れてくれば、手が勝手に「合理的に、美しく」切るようになります。お料理だってそうですよね。(上級者は、四角いオアシスから、球形を切り出したりします。そういうのは、ちょっと難しいです。私も、ブーケホルダーの中に仕込む半球型オアシスを切り出すことくらいなら、たまにやります)

※ブログに関連記事あり→新・花の情報局のblog:謎のオアシス発見

オアシスの使い方手順 2……切ったものを、水に漬ける

 バケツでも洗面器でも良いので、水を張り、オアシスをポンと浮かべます。徐々に水を吸い込んで沈んでいき、完全に沈んだらスタンバイOK。
 手でぎゅって沈めたらだめですよ。あくまで自然に、です。沈むまで、1個なら10分もかかりません。いや、10分どころか……5分もかからないです。
(しかし、私は、最低30分漬けることにしています。が、そんなに待つ必要無いとみんなに言われます)

オアシスの使い方手順 3……吸水させたら、器にセットする

 花をいけたい器にオアシスをセットします。
 もらったフラワーアレンジメントの残りの籠でもいいし(籠の場合、水が漏らないようにセロハンをしっかり敷く)、鉢カバーでもいいし、食器でもOK。

 たまに、ガラスに詰め込んで使う人がいますが、私はあまりお勧めしません。仕掛けが見え見えですし、色がどうも美しくないですよね。

 セットするこつは、器の中でオアシスがガタガタ動かないようにすること。逆さにしても落ちてこないくらいが理想です。
 私は自分の教室でフラワーアレンジメントも教えますが、うっかり器より小さく切ってしまって「あーーーー」という生徒さんがいます。しかし心配御無用! 残ってるオアシスを切ってきて、はじっこに詰め足します。動かなくなるまで詰めたらOK。
 器の中のオアシスが何ピースかに分かれていようと、全く問題ありません。要は、動かないこと!
(参考:ブログのこちらの記事:オアシスを捨てる画像 で、管理人がリアルにオアシスを捨てるときの様子をアップしていますが、「きっちりはまったオアシスがなかなか器から抜けない画像」があります。そのくらいきっちりがいいです!)

 大体、器の口から、オアシスが3センチくらい飛び出すようにセットしてください(器の大きさにより、飛び出す寸法は加減してください)。

オアシスの使い方手順 4……セットされたオアシスに、花を挿す

 オアシスは花を挿すと穴が開きます。なので、あまり挿し直しをすると穴ぼこだらけになってしまいます。ちょっとくらい気に入らなくても抜かないで、「ほかの花でカバーしよう」くらいの気持ちで挿すのが良いと思います。

 どうしても直しまくってしまい、結果的に蜂の巣状態になってしまったら、観念してオアシスをひっくり返します。器から一度抜いて、上下さかさまにするのです。すると、下側の、そんなにダメージを受けていない面が現れますので、そちらに花を挿していきます。

 挿し方のこつは、深く確実に、花がぐらぐら動かないように挿すこと。最初はどこまで挿していいのか分からず、1センチくらいちょこっと挿す人が多いようですが、基本は器の底まで挿すべし。籠にセロハン敷きの場合は、セロハンを破らない程度に底近くまで挿すべし。なぜなら、1センチしかオアシスに挿さないということは、「水に1センチしか漬かっていない」ということなのですよ。花の持ちが全く違います。

 一度オアシスに挿した花の向きを変えることは、基本的にはしないようにします。穴の中で、茎をぐりぐりやってしまうことになり、結果的に穴が広がり、花がしっかり留まりません。入れたいところに、一発で花を入れていけるのが一番いいです。

オアシスに花を挿したら……

 よく、オアシスを使ったフラワーアレンジには、水を足す必要はないと思っている人がいますが、とんでもない話です。手のひらサイズのアレンジなど、普通の花瓶より、入る水が少ないくらいなのです。季節によっては、一日で水が無くなって、カサカサになってしまうこともありえますので、毎日様子を見て、水が足りないと思ったら足してください。私はいつも、器いっぱいになるまで水を張ります。
 水を足すときに、よそ見しながら足すと、横からじゃーじゃーあふれるので、気をつけてくださいね。

 オアシスを処分するときには、私の住んでいる地域では、水気を切って燃えるゴミにせよとのことなのですが、自治体により、「可燃」のところも、「不燃」のところも、「プラごみ」のところもあり、分別区分が異なります。よって、詳しくは、各自治体で確認してください→参考:オアシスの捨て方……各自治体ではこうなっています ブログにもオアシスを処分するときの画像をアップしています

 オアシスを買える場所は、
◎ 東急ハンズなどのハンドクラフト店……フラワー資材の売り場を見てみましょう
◎ 花の資材屋さん・資材の卸屋さん(例:花材通販はなどんやアソシエ東京堂
◎ 町の花屋さん(オアシスの1個売りしてますか、って聞いてみてください)
◎ ネットショッピングモール:楽天市場の「オアシス」 Yahoo!ショッピングの「オアシス」

 軽いけれど、かさばるので、まとめ買いする場合には通販が便利です。

 値段は、1個100〜300円くらいです。セールだと、1個60円くらいで買えることもあります。私は東京堂という資材屋さんから仕入れています。素人の方が、なるべく安い値段で買おうと思うなら、現在は楽天市場で探してみるのが一番良いのではないでしょうか。

 フラワーアレンジメント系の団体や、いけばな流派に属している方は、所属先の販売部みたいなところで安く買えることがありますので、確認してみましょう。

参考1:「オアシス」以外の生花用吸水スポンジの銘柄

 「オアシス」以外のメーカーの銘柄には、このようなものがあります。

※大手の100円ショップでも販売されていることがあります。しかし、私は使用したことが無く、実際に使った人に、「吸水性があまり……」と聞いたことがありますので、多分今後も使いません。

 上記のような銘柄の中で、どれが良いのかという比較の話しをしますと、私の考えでは、あまり個々の銘柄に差はありません。私は、オアシスが圧倒的に良いとも思っていません。花業界の中でも、「この銘柄が最高」という共通認識は無いと思います。

 花の道具・資材は、似たようなものでもそれぞれに好きずきが分かれることが多く、小さな道具でも、「○○社好き派」と「△△社好き派」が激論するようなことがありますが、吸水スポンジについては、そういう議論をした覚えがありませんので、本当に各社横並びのように思います。

 私個人は、自分で吸水スポンジを買うときには、いつもオアシス社のものを買いますが、それは東京堂(私の資材調達先)がメインでそろえている吸水スポンジがオアシスのものだからです。あと、長年オアシスを使ってきた習慣と惰性みたいなものもあって、わざわざほかの銘柄を買おうとは、あまり思わなくなっているだけのことです。

参考:オアシスをスペック比較

参考2:はじめてオアシスを買うなら、

 はじめてオアシスを買うなら、特定の目的が無いのであれば、いわゆる一番普通なレギュラーサイズ(約 W23×D11×H8cm)を買うのが良いと思います。私も、単なるストック目的で買うのはこの大きさです。

 たくさん消費する予定が無く、「好きなときにフラワーアレンジメントを作るため」という目的で買うのなら、まずはばら売りで、2〜3個も買ってみてはどうでしょうか。
 まとめ買いすると、安く買えるのはメリットなのですが、かさ張るので10個も買ってしまうと結構邪魔な物体になります。ほかに転用する使い道も少ないので、使わなかった場合は、本当に「無駄な買い物」になるんです。

 何度か使っていくうちに、
「自分は、ストックを持つ必要は無い。要るときに買いに行けば十分」とか、
「ストックが、最低でも10個は無いと困る」とか、
「箱買いしないと、コスト的にやっていけない」とか、
「ハーフカットサイズの方が助かる」とか、
 自分に何が必要なのかが分かってきます。

 オアシスを買いなれていない方は、「生花用フォーム」かどうかしっかり確認してから買いましょう。
 ドライフラワー用フォームだと、水を吸いません。生花用フォームにドライフラワーやプリザーブドフラワーを挿すことはできますが、その逆はできないので、無駄になってしまいます。生花・ドライ・プリザ兼用のものならいいのですが(そういう商品もあるのです)、買って帰ってから「ドライ専用だった」と気付いたら、かなりがっかりすると思うので……。

 オアシスは、腐るものでもなく、そんなに急いで使い切らなければならないものでもありません。じゃあ、どのくらいで使い切るものなのか?と言われますと……正直、私には分からないです。うちでは、そんなに膨大なストックを置きませんので、いい感じのペースで消費していくため、長期保存したことが無いのです。

 オアシス利用者として、常識的な推測をしてみるなら、「1年前のオアシスは、十分使えるだろう」と思います。よほど変な場所に保存しなければ、「3年前」でもイケるんじゃないかな……。「4年」になってくると、そろそろ「大丈夫か?」って思い始めて、使うなら「ダメモト精神」での利用になると思います。
 オアシスの「消費期限」については、公式HPにも記載がありませんので(結構調べましたが、見つかりませんでした)、使用者の常識の判断になってくるのだと思います。(参考:ブログに、完全に変色したオアシスの記事があります→花の情報局のblog 謎のオアシス発見

参考3:生け花家もオアシスを使う

 一般的には、、オアシスはフラワーアレンジメント用の道具だと認識されています。
 しかし、現在では、生け花作品にも、ごく普通にオアシスが使われています。剣山を仕込みにくい器や、剣山では固定し難い花材を挿すために、オアシスを使うことをためらう生け花家はもはやいないと思います。なので、生け花家も、オアシスの扱いを、一通りは心得ておくべきです。オアシスを使う稽古を必須にすることは無いですが、興味があるなら一度くらい扱って、花留めとしての可能性を見ておくのは無駄ではありません。

 いけばなの世界で、「オアシスの使い方、作法」などというものはありません。しかし、最低限、「見えないように使う」ことは必要です(作品上、見せることに意味があるなら別です)。また、安易なオアシスの使用は、多分嫌われると思います。「これは、オアシスで留めているな」と気付くと、作品のあり様によっては興ざめする場合があるものです。

参考4:オアシスの材質は……

 私、科学の分野は詳しくないので、どういうものかあんまり分かってないんですけど、オアシスの材質は、フェノール樹脂というものだそうです。
 触ると、手にうっすらと、ザラザラした粉が付きます。花屋さんの店の前に、水を流した跡が緑色についていることがありますが、あれはオアシスの粉というか、滓の流れた跡です。

※ブログのコチラの記事=新・花の情報局のblog:謎のオアシス発見 で、オアシスの質感について書いています。画像も有り。

参考5:オアシスを、ほかのもので代用できないだろうか……

 私は、花を職業にしているくせに、よく花の専門道具を、家の中にあるほかのもので代用してしまったりします。このページでも、オアシスカッターを下敷きで代用しちゃう、などと書いているくらいでして、ばっちりハマる代用品を見つけると、良い発見をした気になります。
 しかし、オアシスは、いくら考えてもほかのものでは代用できないですね。ワイヤーなど使って、自分で花留めを作るようなことはできますが、「軟らかい物体で、植物を挿しこんだり、抜いたりできるもの」というのは、日常生活の中ではちょっと見当たりません。スポンジとか海綿でも無理だし……。

 発泡スチロールみたいなものに、穴をあけてから植物を挿しこむことはできると思いますが、「ここに挿す」と思ったところに、植物を直接挿しにいけるオアシスの使い方とは、また話しが違ってきます。

 よって、オアシスにフラワーアレンジを生けようと思ったら、やっぱりオアシスを入手しないといけません。
 夜中にオアシスが切れて困るようなことが予測される人は、最低限のストックを持っておきましょう。(※「最低限」の数は、人によって異なります。ちなみに、私は10個程度のストックを心がけており、部屋がせまいので、この数が限界です。花屋だったら、当然48個入りを何箱かストックするべきです。趣味で作る方なら、1個か2個のストックでも十分です)

※オアシスとは違う種類の花留めで代用したい、ということでしたら、こちらの記事を参考になさってください→花留め比較表

おまけ:びっくりする話し

 うちのサイトには、「花 オアシス 育て方」「フラワーアレンジメント 育て方」みたいなキーワードで来てくださる方もたくさんおられます。また、私は花屋の店頭で、フラワーアレンジメントを買った方に、「来年も咲きますか」と言われたことがあります。
 このようなことを総合すると、どうも世の中には、「フラワーアレンジメントは、緑の生花用スポンジに、根っこのある花を植えているのだ」と思っている方もいるようなのです。ここまで読んでくださった方は、まさかそう思っていることは無いでしょうが、オアシスは、栽培用のツ−ルではありません。切花をセットして、切花が枯れれば捨てるものです。
※このサイトのゲスト様から教えていただいた情報によれば、オアシスを挿し木床に使うことがあるのだそうです。そういう意味では、「オアシス 育て方」のキーワードで検索する方もいらっしゃるのだそうです。知らなかった!


◇オアシスのまとめ◇

※オアシスを買おうかどうしようか迷っている人や、簡単に使えるかどうか手っ取り早く知りたい方のために、情報をまとめて書いておきます

◎名称
 「生花用吸水フォーム」、または「生花用吸水スポンジ」。ただし、商品名やブランド名で俗称することの方が多く、最も使われている呼び名は「オアシス」
(ものすごく稀に、「スポンジの剣山」という人がいます。←何のことを言ってるのか分かるところがスゴイ)

◎買える場所

フローラルフォーム グランセ 48ブリック【激安】

◎値段
・レギュラーサイズ(約 W23×D11×H8cm)の1個売りで、100円〜200円くらい。店により異なる
・ネットだと、たまに100円を下回る値段で出ていることがある

◎簡単に買えるのか?
 現在は、ネットで一個から買えるので、買うのは非常に簡単と言えます。
 花のプロでない方が買うのであれば、「近所の花屋で聞いてみる」→「ネット買い」の順序でいいと思います。たまたま行動範囲の中に花の資材屋がある人は、資材屋に行ってみれば、色々品物を選べます。資材屋でも、1個売りしているはずです。

【スミザーズオアシスジャパン】【生花用ブリック】オアシス フローラルフォームマックスライフ スタンダード 1個入り

◎簡単に使えるのか?
 切って(大きさによっては切る必要なし)、水を吸わせ、器に詰めて使うだけなので、扱いは難しいものではありません。「フラワーアレンジメント教室に初めて来た超不器用な人」でも、オアシスセットは自分でできます(できない人なんて、見たこと無い)そういう意味では、簡単です。
 ただし、「切る→吸水→セット」の作業すら面倒と感じる人には、向かないのだと思います。また、捨てるときに、水を切って捨てる(私は、手で絞るかベランダに放置して乾かします)のが面倒だと思う人も同様です。
 自分が、上記のことを面倒だと感じるかどうか分からない人は、一度扱ってみたら良いと思います。扱って、「好きじゃないな」と思ったら、次からは使わなければいいのですから。

◎何回も使える?
 1回限りの使い捨てです。なので、ゴミになることを嫌って使わない人もいます。
 使用したオアシスが、意外に少ないダメージで済んだりすると、「これ、乾かして、再利用できないだろうか」と思う人がいるようですが、一度吸水させて乾いたオアシスは吸水性が落ち、物体としてもろくなり、二回目の使用には耐えらません。
 ただし、水を含んだままなら、再利用は不可能ではありません。挿してある花を抜き、オアシスをひっくり返してきれいな面を出し、もう一回使うことなら、私もやります。

◎管理人はどうしているの?
 私は、出入りしている花屋から、卸値で分けて貰っていますので、買い方はあまり一般の方の参考にはならないです。でも、自分が今、店を経由しないでオアシスを買おうとするなら、資材屋に行ったついでに買うか、ネットで安いものを探して買うように思います。
 扱いについては、私は、ど素人にも使える簡単・便利なツールだと思っています。扱ってみて、「虫が好く」か「好かない」かで、愛用するかどうか決めればいいのではないでしょうか。


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