◆手軽に生けるなら、小さく生けよう

 前の記事までは、ある程度の大きさの器に生ける画像を出してきました。
 でも、この記事では、ぐっと小さく生けます。

 一般的には、大きく生けるよりも小さく生けるほうが、花も労力も少なくてすみ、手早く仕上げることができます。そこで、この記事では、手のひらに乗るサイズのひな祭り花を生けます。

◇使用花材と花器

 花材は、

  • 桃(20cm程度の枝 2〜3本)
  • ミモザ(10cm程度の枝 1本)

 いずれも、「小枝」です。桃にあわせるものをミモザにしたのは、「黄色いから、なんとなくひな祭りカラーだよね」という理由です。
 使用する花器は、香水の空き瓶です。

◇ただ挿すだけでできあがり

 作成画像を出すほどではないので、出来上がり画像だけ出します。



 桃は、すらっと高さを出し、その根本をおさえるように、ミモザの黄色を入れます。ミモザは、持ちは悪いですが、季節感があり、黄色いポワポワの花と、とかわいい緑の葉が楽しい花材です。

 このような小さな花に、挿し方のコツも何も無いです。普通に入れたら大丈夫です。
 ただ、小さな花なので、桃の花付が少ない枝だと、「ホントは捨てるような枝」に見える可能性があるので、花たっぷりなところを使うのが良いと思います。
 一輪挿しに花を挿したことがある人なら、この程度の花が入れられないことはあり得ないです。多分、5分もかからずに生けられます。

 こんな小さな花なんてカッコがつかない……と、思うことはありません。
 最近、世の中では、花首しか入らないような、ミニ花瓶の方が売れたりするのです。そういうミニ花瓶に、ほんのちょこっと花を飾るという方法が、すでに浸透しています。(昭和も40年代くらいには、そんないけ方を家庭でする人は少なかったです)お節句にもそのようないけ方を導入して、何が悪いというのでしょうか。
 また、ひな壇に置くのであれば、大きな花瓶よりも、上の画像のようなミニ花瓶の方が、明らかになじみが良いです。

 小さい花器は、水が無くなるのが早いので、水位にだけ注意してあげてください。
 水位を見るには、中の見えないものよりも、透明なガラス器が便利です。


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