◆何人で花展を開く?

 一口に花展と言っても、いろいろな参加人数で、いろいろな規模の展覧会があります。「このくらいの人数が妥当」と言うものは無く、それぞれにふさわしい人数で開催すれば良いと思います。

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◆花展は、1人でもできる

 花展の最少人数は、「1人」から可能です。1人の花展ということは、要するに個展ですので、別に珍しいことではありません。
 私が見たところ、個展経験者でも、初回の花展を個展でスタートさせた人は少なく、多くの人は「数人のグループ展か、花の組織やスクール主催の花展が最初でした」ということが多いようです。このことは、人のお膳立てした花展に参加しているうちに「個展を」と考え始める人が多いからか、もしくは花展の知識ゼロで個展を開くよりも、何らか経験を積んでから個展をしたいという考える人が多いからだと思います。実際、右も左も分からない状態では、開くのがちょっと怖かったりするんですよね。

 しかし、最初の花展から1人っきりで開くというのも、悪いことではありません。個展は、何が良いって、何もかも1人で決められるのが良いんです。数人のグループで走り出すと、後でテーマの根底を変えるような大きな変更をしたくなったとしても、決断するのが難しくなります。個展は、そのような決断も、本人さえよければ即OKです。
 個展なら、人に合わせることも、人に気を使うこともなく、自分の個性だけで花展会場を構築できます。表現の場は、一つの個性で貫かれているほうが、何かと見やすくなることが多いのが事実なので、自分らしい会が開催できます。

 また、1人開催であれば、「相手にワガママを言う」ということも無く、最悪、開催を前日にやめるような無責任なことをしても、誰にも迷惑はかけません。失敗の類も、自分ですべてかぶることにはなりますが、人を道連れにするリスクは無いのです。

◆2〜3人の少人数でもできる

 本当にやりやすいのは、このくらいの人数ではないかという声が大きいです。(私もそう思います)
 個展よりも、相談の時間や気遣いは必要になりますが、費用を出し合えるので、1人では借りられないような場所も開催候補地に入れることができ、花材も1人でそろえたら破産するようなものにも手を出せるようになります。また、労力も、2〜3人いればそれなりに大きなものが負担できます。
 花の作品の搬入は、結構大掛かりになることがありますが、そういうときに、「1人じゃない」という事実が、本当にありがたいことがあります。(2〜3人いると、それぞれに助っ人を調達することができるので、それも個展より心強いです)

 私個人の見解ですが、「2〜3人」という数字は、非常に現実的な数字だと思います。
 くだらないことを言うようですが、スケジュール合わせって、うまくできるのはせいぜい3人くらいまでではないでしょうか。複数の人間で花展を開くことになると、「メンバーのスケジュールを合わせて集まる」ということが、絶対に必要になります。そもそも、「開催期間」を決めるのだって、メンバーのスケジュールというか、意向を合わせなければならないのです。
 それぞれ、仕事も家庭も持っている大人がスケジュールをあわせるのは、結構大変なことです。飲み会だって、「5人で集まろう」とか言い出すと、結構あわなくて、幹事になった人は苦労しますよね? そういう、現実の段取りを考えると、2〜3人が限界ではないかと思えることがあります。

◆4〜10人くらいでもできる

 上の項の「2〜3人」よりも多く、小規模ながら「団体」の趣が出てくるのが、このくらいの数字です。
 この人数になると、全員が同じ温度感で開催に向き合うことはかなり難しいです。つまり、全員が「花展運営の重要な部分を担う人」ではなくなってくるのが、このくらいの人数です。「皆さんについていきます」という意識の人が入ってくる可能性が高いので、団体内の交通整理が必要になってくる人数とも言えます。ここまで人が増えてくると、全員が納得する結論に落ち着くことも相当難しいので、そういう意味でも交通整理が必要になるでしょう。

 「小団体」で花展を開くメリットは、表現のアイデアの数が増えることと、財力・負担できる労力・機動力が大きくなることです。人が驚くような大型作品に着手することも夢ではないので、せっかくなら「1人では到底出来ないこと」を目指すと良いと思います。
 また、このくらいの人数になると、各参加者の持っている人脈も大きくなりますので、本来はレンタルしていないような場所を貸してもらえたり、思わぬ資材協力を得られたりすることもあります。

 開催の現実的なことを言うと、会場の受付当番などは、このくらい人数がいてくれると回し易くなります。2〜3人だと、交代制にしても次の番がすぐに回って来るので、結局一日会場に縛り付けられることになるのです。

◆数十人以上の規模でもできる

 上の項の人数よりも、更に多くなり、数十人以上となると、もう完全に「団体」です。
 上の項の「4〜10人」よりも、更に大きな活動ができることになりますが、更に参加者間の温度差も大きくなるのが普通です。
 数十人単位の会になると、「私は名前だけ入れてもらえるだけでもいいの」「お掃除くらいしかできないので、頑張ってやらせていただきます」みたいな意識の人が必ず入ってきます。
 また、自分で何かを決定することを嫌う人も発生してきますので、数人のリーダーが全体を引っ張っていく構造を作らないと、何をやっても「全然決まらない」「話しが進まない」ということになりかねません。組織として、いかにうまく動いていくのかを考える必要性が出てきます。(メンバーの中に、組織をまわしていける手腕のある人が入っていると、本当に助かります)

 あと、大人数の花展で注意すべきことは、何もしないで終わってしまう人を作らないことです。
 組織の中枢で運営に関わる人は、全員ではありませんし、作り上げる作品によっては、それほど労力を必要としないものもあります。受付当番なども、参加人数よりも少ない人数で済んでしまうと、「私、何も仕事をしなかった」「何でもしますので指示してと言ったのに、最後まで待機してただけだった」という人が意外にも多数発生してしまうことがあります。
 そうなると、参加者の満足度が低いものになり、最悪の場合、会が終わった後で、仲たがいしてしまったりします。
 そのような残念な結果をふせぐために、会によっては、「大人数の手を必要とする手のかかる細工を、故意に作品に導入する」ことまでします。
 実際に、時間までに終わるかどうか分からないような膨大な作業のある花展の準備は、参加者が充実した顔をしていることが多く、「みんなで危機を乗り越えた」という連帯感から、後々まで良い仲間でいられることが多いように思います。

◆開く会にふさわしい人数を見極めよう

 どんな花展を開きたいのか、その花展を開くためには、何が最も重要なのかを考え、ふさわしい人数を見極めましょう!
(でも、増やしたくなかったのに増えちゃったり、もっと集めたかったのに集まらなかったりとかで、人数も思い通りにすることは難しいんですけどね……)


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