◆草月流展 出品完全マニュアル:その8 〜会期中(メンテナンス・撮影・緊急連絡etc)〜

 ※出品初心者さんのためのガイドです
 ※前頁草月流展 出品完全マニュアル〈その1〉〈その2〉〈その3〉〈その4〉〈その5〉〈その6〉〈その7〉〈その9〉と併せてお読みください。

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◆会期中のメンテナンス

 いけばな作品は、生きた植物を素材にしていますので、展覧会中にも、メンテナンスをする必要があります。
 メンテナンス時間が、出品要綱に書いてありますので、時間を守って行いましょう。
 例年、朝(8:30〜9:30)と、夜(20:00〜20:15)の二回、メンテナンスタイムが設けられていますが、夜は15分しかないので、朝に行う人がほとんどです。(朝・夜両方メンテナンスに入ってもOK)
 メンテナンス時には、いけこみと同じように、出品者リボンを付けて、社員通用口から入ります。
 私は、毎年、朝のメンテナンスに行くことにしています。例年、メンテナンスタイムが終わっても退出しない人がいて、繰り返し「退出ください!」というアナウンスが入っていますが、言われなくても時間通りに退出するようにしましょう。(※そのまま、開場時間まで会場にいることはできません)
 夜のメンテナンスも、時間通りに出ないと、高島屋さんに迷惑がかかりますので、必ず時間を守りましょう。

◆照明は、会場に任せよう

 以前には、会場で、照明を設定している係の方に、「こんなふうに、光を当てて」と頼める時代もありました。しかし、現在では、そのような個別の対応はしてもらえません。完全に、会場側に任せましょう。

◆高島屋店内で、チケット販売は行わないこと!

 ダフ屋さん的行為は、絶対にNGです。定価どうりに売ってもダメです。販売行為自体がNG!

◆会場内のマイク呼び出しは頼めない

 草月展会場内の、マイク呼び出しは行いません。なので、友達に「会場で会えなかったら、呼び出ししてね」みたいな約束をするのはやめましょう。

◆出口わきの売店では、草月の割引が効かない

 草月展の、出口を出てすぐのところに、草月の売店が出ます。
 書籍、器、資材などが販売され、これが結構よく売れています。しかし、ここで草月の会員証を出しても、草月の会員割引は効きません。だったら、草月会館で普段売っているものは、会館で買った方がお得です。
(※普段、草月会館にこられず、会館に頼むと送ってもらうことになる方は、送料を考慮すると、高島屋の出口売店で買った方が安いこともあるかと思います)

◆写真撮影は、会期中の夜間に行われる

 草月展の出品料の中には、写真代が含まれています。この写真を撮るのは、草月流本部が、毎年依頼している(私の知る限りでは、毎年同じところです)会社のカメラマンさんです。
 この写真撮影が、会期中の夜間に行われます。何日の夜に行うか、出品要綱に記載がありますので、確認しましょう。(大抵、初日の夜あたりが多いです)
 これを確認するのは、非常に大切です。なぜなら、ベストの状態で写真に撮られる準備ができるからです。
 写真撮影の日をすっかり忘れ、「明日の朝、新しい花を入れよう♪」とか言って、花を全部引っこ抜いて帰った後に、撮影隊が入ったら、最悪です。ちなみに、撮影に立ち会うことはできません。
 しかし、撮影の会社に事前に頼めば、撮影日を指定することができます。撮影会社の連絡先は、出品要綱に記載されています。

 写真のサイズや、データの買取の有無、金額などは、申込用紙に記載されています。

◆会期中に、「恐怖の緊急連絡」が来ることもある!

 草月展の申込書には、「緊急の連絡先」を記載する欄があります。この連絡先は、「申し込みに関する緊急連絡」にも使われますが、「会期中の緊急連絡」にも使われます。
 緊急連絡というものは、良いものもありますが(新人賞決定です、など)、基本的にはろくなことが無いと考えましょう。どんな連絡が考えられるかと言うと……

「あなたの作品が倒壊しました」 (実例を知っています)
「あなたの作品の器が割れました」 (実例を知っています)
「あなたが水屋に置いた荷物が壊れました」
「あなたが水屋に置いた荷物が、人に大きな迷惑をかけています。撤去しなさい」
「あなたの作品が盗まれました」

↑こんな感じになります。いずれも、冗談ではなく、あり得ることです。
 私は一度、展覧会場から、「あなたの作品で子どもさんが遊んでしまい、崩れてしまっています」と連絡を受けたことがあります(草月流展ではなくSYC展でした)。私の記憶によれば、閉場後に連絡が来て、「明日の朝に直していただきたいが、大丈夫ですか?」ということだったと思います。
 また、私の友人は、会の初日夜、閉場した後の夜間に、ガラスの器が真っ二つに割れました。作品写真の撮影隊がこれに気が付き、そこから連絡を受けた本部の担当者が緊急連絡をくれたそうです。結局、友人は、夜も遅い時間帯に、新しい器を持って日本橋高島屋に走りました。しかし、連絡が付いただけまだマシで、本部からの電話に気付かなければ、翌朝会場で事実を知ることになったでしょう。
 よって、会期中は、見慣れない電話番号の着信であっても、電話に出た方が良いです。そして、ケータイを持っている人は、緊急連絡先に、必ずケータイの番号を記入したほうが良いと思います。「連絡など来るわけがない」「ケータイ番号は書きたくない」と思われても、上記のような実例があることをよくお考えください。

◆注意しよう……なぜか、作品を壊すお客さんがいるという事実

 上の項目にも書きましたが、私は子供さんに作品を「ガシャガシャ!」とやられてしまったことがあります。子どもだから仕方ないと言っても、作品と通路の境界線を踏み越えての「破壊」を私は予測していなかったので、さすがに絶句しました。
 私の作品は、どうも人がいじくりたくなる要素を持っているのか、何回か「手を伸ばして破壊」されています(当たってしまったのではなく!)。葉っぱや花を、持ち去られたこともあります。お客さんに、作品全体を「持ち上げられた」こともあります(軽いのかな?って思ったそうです)。一体どうなっているのでしょうか……。
 私が思うに、彫刻展などであれば、いかに「触って楽しそう」な作品であっても、人は作品に敬意を持って触らないだろうと思います。「触らないで」と書いてあろうが、無かろうが、きっとそうすると思います。
 しかし、幸か不幸かいけばなは、野の花に触れるように、気軽に触れるような展示と思われている面があります。
 多くのお客さんは、作品に触ったりはしません。子どもが触ろうとしても、注意するでしょう。しかし、悪気も無くうっかり触る人が、大勢の中には絶対に存在しています。
 壊れたらどうしよう、とは思わないようです。崩れても、ちょいちょいって、直せば済むじゃない?くらいの感じです。創作とは思われていないジャンルなのかもしれません。
 あなたが、命をかけた作品にも、そういうやつは平気で手を伸ばします。葉っぱを抜いていくお客さんにどう対処すればいいのか、正直私にも分からないところがありますが、ちょっとやそっと突かれても動じない作品にするなどして自己防衛しましょう。

※私の作品は、構造が不思議に見えたり、触覚的に人が触りたくなるようなものを持っているようです。そのために、好奇心旺盛な人に触られるのでしょう。私は、トゲトゲで痛そうな素材をよく使いますが、なんと痛そうな物体の方が人は触れてくるのです。人って、「チクチク」を確かめたいものらしいです。

》》草月流展 出品完全マニュアル〈その9〉へ続く
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