◆草月流:理事・顧問試験突破マニュアル【1】

草月流

 花の資格:草月流師範のページでも紹介していますが、草月流の免状の階級の、トップと二番手に当たるのが、1級師範理事1級師範顧問です。この二つは、草月流の資格の中ではたった二つだけの、試験に受かることが必要な資格です。(顧問と理事以外は無試験です)

 私は、この試験をどちらも通りました。私が通ったということは、すなわち誰でも通れるはずの試験だということです。私が思うに、普通に受ければ大丈夫の試験です。
 ところが、この事実を、あまり知らない方もいます。特に、地方の方で、草月流本部に行ったことが無く、門下の先輩たちにも、受験経験者がいないような環境の方は、本当にガチガチに緊張して試験日に現れます。正直申しまして、そんなに、恐れることはありません!

 本番で恐れずに済むように、もっとドライに試験に臨めるように、そして効率的に受験対策できるように、実践的なマニュアルを作ってみました。(理事・顧問共通のマニュアルです)

◆受験資格……とりあえず、これだけは必要

 理事・顧問試験を受けるには、下記の要件を満たしている必要があります。

《顧問》
・受験年の前々年の3月31日(※1)までに、常任総務に昇格していること
・継続して3年以上、草月指導者連盟の会員であること ※2
・昇格後に、支部に入会できること ※3

《理事》
・受験年の3年前の3月31日(※4)までに顧問に昇格していること
・顧問昇格時より引き続き、もしくは継続して3年以上草月指導者連盟の会員であること

※1……受験の申し込みは、試験日の前の年の12月に締め切りですので、申し込み日の時点では、「前年の3月31日」です。つまり、2009年1月の試験を受けようと思えば、2007年の3月31日までに常総に昇格していることが必要です。
※2……連盟に入っていなかった場合は、慌てて入ってもその年、次の年は間に合いません。3年待ちましょう。
※3……支部入会は必須です。知らんぷりしちゃダメです。
※4……受験の申し込みは、試験日の前の年の12月に締め切りですので、申し込み日の時点では、「2年前の3月31日」です。つまり、2009年1月の試験を受けようと思えば、2006年の3月31日までに常総に昇格していることが必要です。

◆理事・顧問は、「推薦制」である

 理事・顧問試験を受けるには、まず自分の教室の親先生に推薦をしてもらい、親先生が草月流本部に推薦書を出す、という手続きを経ねばなりません。自動車の免許を取るみたいに、「自分の一存だけで取る」ことはできないのです。必ず推薦者が必要です。

 しかも、その推薦者は、理事である必要があります。御免状は、指導者の位の一つ下までしか出せないのですから。必然的にそうなります。(自分の持っている御免状よりも上の御免状を、自分の弟子に出すことはできません。……まあ、あたりまえですよね)つまり、どんなに優れた先生の門下でも、その先生の資格が顧問以下であれば、推薦は受けられません。

◆推薦を受けるためには……

 理事か、顧問を受けたいあなたが、現在どこの教室にも属していないのであれば、必ずどこかしらの教室に入る必要があります。もしも、顧問か理事を取ることを第一目的に入ろうとするのならば、その教室の先生が理事であることを確認してから入りましょう。(でないと、無駄な入門になります)

 草月流本部の教室でも、証書申請してもらえるクラスがありますので、草月流本部に問い合わせてみるのも良いと思います。問い合わせるときには、直球で「理事(または顧問)を受けるために入りたい」と言った方が、話が早いです。

【参考】草月流:教室運営課のп03−3408−1209
    草月流公式サイト=メールの問い合わせ可能

 ちょっとどうしようかと思うのは、現在すでに通っている教室があるのに、教室の先生が顧問以下である場合です。このパターンは、実は私の身の回りでは一回も見たことが無いのですが……私がその先生だったとすれば、単刀直入に「理事(または顧問)を受けたいのだが、どうしたらいいだろう」と相談して欲しいですね。方法を、一緒に考えたら良いと思います。(最後の手段として、理事の先生がいる教室を紹介することだってできますからね。自分のお弟子さんが減っちゃうのは、正直残念無念だと思いますが)

◆やってはいけないこと

 最低限、これだけはやってはいけないことを挙げます。ほとんどが、常識の範囲のことです。

(1)申し込み締め切りをすぎてはいけない
 もしも、うっかり受験の申し込み日を過ぎてしまっても、先生や本部に無理を言って入れてもらおうなどと思ってはいけません。(あなたの先生が、どんな実力者でもNGです)もしも過ぎてしまったら、観念して一年待ちましょう。(理事・顧問試験は、年に一回です)

(2)昇格したのに、支部に入会しない
 受験資格の中に、「支部入会してよね! それが条件」と書いてあるのですから、昇格後に必ず入会手続きをしましょう。

(3)受験をすっぽかさない
 推薦されたら、必ず受験する義務が発生します。大学受験などと違い、「ドタキャンしても、困るのは私だけなんだからいいじゃん」という論法は通用しません。推薦者に、大きな迷惑がかかることを忘れないでください。(もちろん、本人が病気入院など、やむをえない事情であれば仕方ないですが)

◆受験申し込みをする前に確認しましょう

 実際に、先生に「理事(顧問)を受けたい」と申し出る前に、申し込んだらどんなことがあなたを待っているのかを確認しましょう。
 以下のようなことが待っています

  1. 先生から、草月流本部に「推薦書」が送られる
  2. 受験者本人に、受験要領が届く
  3. 試験前に、受験料を払い込む
  4. 受験勉強する
  5. 受験する
  6. 合格後、昇格料を払い込む

 上記の、3、4、5、6、については、下記で解説します。

◆受験料と、昇格料とは

 上記の項目の【3】と【6】は、どちらもお金の話なので、ここで併せて解説します。
 【3】の受験料は、受験前に払い込みます。(大学受験と一緒ですね)払い込まなければ、当日試験会場に行っても受験することはできません。そして、振り込んだものは、試験をすっぽかしても返ってきません。
 【6】の昇格料とは、試験に合格後、「理事」に昇格するための費用です。これを払い込まないと、せっかく受かっても、理事にはなれません。

 【3】と【6】の、具体的な金額は、私のような個人のサイトで公開してよいものか分からないので、ここに書くのは控えます。ご自分の教室の先生に聞いてください。(草月流本部に直接問い合わせた場合、教えてくれるかどうかは微妙な気がします。「お教室の先生にご質問ください」とか言われるかも。でも、問い合わせてみたことないので分からないですが)

 金額についての私の見解は、正直、「本気でなければ出せない額」だと思います。ただの好奇心で取ることはおすすめいたしかねます。(お金持ちなら良いと思いますが)
 ついでに、昇格する気も無く、試験だけ受けてみたいというもの、おすすめいたしかねます。「いたしかねる」というか、そんなことはおやめなさいませ。経験にも、箔付けにも、何にもなりはしません。時間とお金の無駄ですし、推薦者の先生に迷惑がかかります。

●更に、マネー情報を
 理事昇格料には、推薦者へのマージンは含まれていません。つまり、推薦する先生は、あなたが理事に昇格しても、それでビタ一文儲けるわけではありません。無償の推薦をしてくれる先生の顔に、泥を塗っちゃあいけません。無責任な受験はやめましょう。
 逆に、「草月流規定の理事推薦マージン」を要求するような先生がいれば、それは先生の方がオカシイです。「草月流が定めた、理事の昇格に関わるマージン」はありません! それは、明確な「嘘の請求」です。ただし、「その教室が定めた、独自規定のお礼料金」(草月の、じゃなくて)みたいなものがあると、それは外から「嘘だ」とは言えません。もしも、自分のお教室が、納得できない集金システムを持っているなら、色々考え直されてもよろしいのではないでしょうか。

◆受験勉強とは?

 記事の最初に、誰でも受かる試験だと書きましたが、そうは言っても、全く受験勉強しないで済む人はほとんどいないと思います。
 しかし、大学受験のように、一日中がむしゃらに勉強するような必要はありません。受験勉強については、後のページで、試験の内容と共に、詳しく解説します。

◆受験は、「草月会館」か「大阪教室」で「一月末頃」の「平日」である

 受験当日、受験者は、東京都港区赤坂の草月会館か、大阪教室まで出向きます(受験会場は、受験者が選べます)。例年、1月末頃に行われます。大阪教室以外に、地方会場はありません。つまり、住んでいる場所によっては、飛行機で飛んで行く必要がある方もいます。

 しかも、受験日は平日です。平日に気軽に休みを取れないような方は、受験日を確認し(10月頃には、各先生のもとに、試験日を記した書類が届いています。先生に聞きましょう)、あらかじめ根回しなどしておきましょう。
 反対に、「試験日に、絶対的に行けない」と分かっていたら、試験の予備日などは無いので、残念ですがその年の試験は諦めて、次の機会を狙いましょう。

◆上記を読んでみて、受験できますか?

 上記に書いてあることの中に「絶対ムリ」「絶対イヤ」なことがある人は、受験は難しいですね。よく考えてみてください。
 ただし、繰り返し言いますが、ひとたび「受ける」と決めて、実際に受験したならば、落ちることはまあありません。(まあ無い、という表現は、「絶対」とは言えないからそう表現しているだけのことです)普通の人が、普通に受かるのが、草月流の理事・顧問試験です。

◆受験の決意をしたら、先生に申し出よう

 受験すると決めたら、まずはお教室の先生に申し出ましょう。理事・顧問に昇格しようとするあなたは、すでに1級師範になって何年もたつ人ですので、基本的に、「10年早い。あなたなんかが受ける試験じゃありません」とは言われないと思います。喜んで推薦してくれるケースがほとんどだと思いますが(門下から理事・顧問が出れば、普通は嬉しいですよ)、もしも本気で反対されたら、それだけで簡単に諦めず、なぜそう言われるのか考えて見ましょう。
 私が思いつく理由を挙げてみると……

【1】稽古をさぼってばかりで(もしくは、稽古態度があまりにもいいかげんで)、あまり熱心な指導者になると思われていない
【2】以前に、免状関係で不誠実な態度をとったことがある
【3】かつて、その先生の門下から理事・顧問を受験した人がおらず、理事・顧問試験を「ご大層なこと」だと錯覚し、ビビっている
【4】試験の実技試験の課題を、マジで「できないだろう」と思われている

↑↑こんなところでしょうか。もしも、【1】と【2】が思い当たるのであれば、完全に自業自得ですので、本気で試験を受けたいのなら、誠意をもって「自分は真剣です。どうか信用してください。技術も熱心に磨きます」という心を伝え、推薦を取り付けましょう。(「心を伝える」とは、「メロンでも持っていけばいいか」ということではないぞ!)

 【3】のケースは、地方の小さいお教室などでは、有り得る話だそうです。受験者よりも先に、先生が試験を怖がってしまっているわけですね。しかし、これも、受験者が「本気で頑張るから、受けさせてください」と真面目に話をすれば「どうしてもダメ」という先生はいないと思います。私=管理人seiさえも受かったテストですよ! 怖がるような試験ではありません。

 【4】のケースは、「できる」ところを見せるか、できるまで練習する姿勢をアピールして、納得してもらいましょう。実技試験の課題は、2009年までは、ずっと「剣山無し」が定番でした。なので、以前は「剣山無し」の練習さえすればよかったのですが、最近はテキストの課題などからランダムに選ばれるようです。しかし、どれも「草月人ならばできる」ことの実技ですので、本当に集中して練習すれば、1ヶ月くらいでも、かなりレベルアップはできます。事前の練習を怠らないと約束すれば、分かってもらえると思います。

◆推薦書を送るのは、先生の役目である

 先生に受験の意思を伝え、いざ受験決定となれば、「推薦書」を書いて送るのは先生の仕事です。受験者は、ただ「お願いします」と言って待っていれば、先生の推薦書を受理した草月流本部から、受験者本人のもとに、受験要領と振込用紙が届きます。

◆受験要領と振込用紙が届いたら……

 受験要領と振込用紙が届いたら、試験の内容と、振込みの期限を確認しましょう。そして、受け取った次のお稽古日あたりに、先生に「受験要領が来ました」くらいの報告はした方が良いでしょう。
 受験料の振込みは、うっかりして忘れないように気をつけてください。(これは私の推測ですが、もしも振込みを忘れた場合、後から慌てて「うっかり忘れてしまった、今からでは間に合いませんか」と本部に連絡したら、あるいはOKではないかという気もするのですが……草月流としては、理事・顧問を増やしたいでしょうから……でも、それを当てにするべきではないので、やっぱり期日は守りましょう)

 次ページでも説明しますが、受験要領には、試験の課題が発表されています。筆記試験と、実技試験について試験範囲は記されていますので、先生に「受験要領来ました」と報告するときに、ついでに「試験の課題は、これとこれです」と言っておくといいです。マメな先生だと、一緒に「受験対策スケジュール」かなんか、作ってくれるかもしれません。

》》草月流:理事・顧問試験突破マニュアル【2】に続く!


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