◆草月流展 出品完全マニュアル:その2 〜申込書について・出品会期・花席の種類〜

 ※出品初心者さんのためのガイドです。
 ※前頁草月流展 出品完全マニュアル〈その1〉からお読みください。

◆申込書を提出しよう

 前頁でも解説しましたが、申し込みは、できるだけ早い方が有利です。
 私は、説明会に行くと、入り口で書類を貰い、席についた途端に申込書を書き始めます。(ひたすら、早く帰りたいためです……)
 申込書の記載事項は、ほとんど自分が何も確認しないで書けることばかりですので、苦労はありません。
 「席札名」「氏名」「住所等の連絡先」「資格」「門下」「希望花席」などです。
 ごく稀に、「家に帰らないと分からない……」みたいな項目が入っていることがありますが、本部で申込書を作っている人たちは、書類の性格が「会の終りに出して帰りたいもの」であることを承知していますので、こういうことは滅多に起こりません。
 そのような「今は書けない」部分を発見したら、本部の係の方をつかまえ、聞いてみた方が良いです。「およそで書いてください」とか、「分からなければ空欄で大丈夫です」とか、大概は言われると思います。
 申込書を書くときには、会期はどれか(前期or後期or通期)、席の大きさはどれかを、確定しなければなりません。
 「どれでも、空いてるところでいいです」とかは無しです。「A席かB席」みたいなのも無しです。これは、後から変更希望を出さなくて済むように、真剣に考えて決めてください。(会期・花席の変更は、不可能ではありませんが、なるべくしないほうが良いです)
 下の項で、会期の決め方と、席の決め方のポイントを解説します。

◆どの会期に出したいのか?

 例年、草月流展は、木曜日から始まり、火曜日に終わります。
 前期は、木〜土曜日。後期は、日〜火曜日です。
 どうやら、後期の希望者の方が、毎回多いらしいです。

※注意※ 2013年の草月展から、会場側の理由(高島屋改装のため)で、「1期・2期・3期」に分かれることになっています。改装が終わるまでは、「3期制」とのことです。

 いけばなの会場設営は、初日の前日に作品の搬入・いけこみを行います。
 つまり、前期出品者は、水曜日に、後期出品者は土曜日に、会場で作品を作らねばなりません。
 いけこみ時間は、今までの例では、前期が水曜日の夕方〜夜。後期は、土曜日の夕方〜夜です。(詳しい時間は、その年の出品要綱などで確認してください)
 ご自分のスケジュールと、良く相談して出品会期を決めましょう。水曜日は仕事を絶対に休めない、というような方は、後期に回った方が良いわけです。

 出品者が会場に行かなければならないのは、いけこみだけではありません。日々の手入れのために、会場側は、開店前と、閉店後に、メンテナンス時間を設けてくれています。器にお水を足すとか、花を入れ替えることも、すべて作者の責任で行うものです。スケジュール的に、メンテナンスに入る時間が取れるかどうかも考えて、会期を決定しましょう。

 会期が終了したら、作品の撤去も作者の責任で行います。前期は土曜日の夕方、後期は火曜日の夕方です。
 これは、いけこみとは違って、下げるだけですから、ご家族などに頼み込んで行ってもらうこともできますが(ルール違反ではないです)できれば、最後まで作者本人が行うべきだと思います。

◆花席は、何を選ぶべきか?

 いけばなの展覧会の席を「花席」と言います。
 草月流展は、大抵A席B席床上がりB席台上がりC席の4パターンの花席で構成されます。年によっては、これ以外の席が出ることもありますが、上記4パターンがメインと言えます。A席の方が大きく、C席が一番小さいです。
 「台上がり」「床上がり」というのは、作品を台の上に設置するか、床から直に設置するかで、席が分かれているのです。ちなみに、「床上がり」の席で申し込み、自分で台を持ち込むことは可能です。(傍目には「台席がよかったんじゃね?」って感じですが)

※「台」と「床」を選択できるのは、以前はB席だけでしたが、最近はA席にも導入されることがあります。C席はオール台上がりです。

 今までの例ですと、各席の大きさは、大体下の表のようになっています。
※単位はcm
花席 間口×奥行×高 台高
A席 100×100×270
B席(床) 80×80×270
B席(台) 80×80×180 65
C席 55×55×180 65

 ↑のサイズは、変更の可能性もありますので、参加する年の出品要綱で、必ず確認してください。また、特殊なサイズの花席が、今後導入されることも有り得ます。

 上の表で、一番小さいC席は55×55というサイズになっていますが、これは花を生けるスペースとしては意外に小さなものでして、普通のお稽古花でも、これには収まらないことの方が多いです。しかし、手軽に出せるという点では、おすすめです。
 これらの席の、どれを選ぶのも出品者の自由です。資格や出品経験など、まったく関係ありません。初出品からA席にチャレンジする方も、たくさんおられます。

 花席の選定において、大きさと共に重要なのが出品料です。これは、大きなA席ほど高く、小さなC席ほど安くなっています。ここに、およそいくらか、具体的に書きたいところですが、出していいものやら分かりませんので、知りたい方は草月流本部にお問い合わせください。(出品要綱には、必ず載っています)
 もしくは、TOPページのメールフォームからメールくだされば、私が個人としてお伝えしないものでもありません。

◆基本的には、申し込み書に書いたことは、翻せないと思うべし

 申込書は、基本的には後から訂正しなくても良いように書いてください。

 上の項でも書いていますが、本当のことを言えば、花席・会期の訂正は不可能ではありません。
 なので、説明会当日に、「仕事の都合がどうなるか分からんけど、とりあえず前期Cで出しちゃえ!」という人もいたりするのです。そして、申し込み締め切りまでに、「やっぱり後期で……」と、係りに相談したりします。(電話かメールで相談してください)

 このような「相談」は、係りの方はちゃんと聞いてくれます。そして、可能であれば、会期・花席を変更してもらうこともできます。しかし、申し込み者多数で、花席が速やかに埋まってしまった場合、後から別の期に移れないことがあります。その場合、当初の希望会期に無理して出すか、出品しないかのどちらかになります。

 たとえば、「前期A」と申込書に書いたものの、後日「後期B」に移りたい希望を出した場合、後期Aが満席だったとすると、係りからは、以下のような案内が返ってくることが想定されます。

「後期Aは満席です。どうしても後期Aがご希望なら、キャンセル待ちしていただきます。しかし、後期のBやCにはまだ空きがあります。そちらになら今すぐに変更できます。A席のキャンセルは、出るか出ないか分かりません」
「後期は、いずれのサイズも満席です。キャンセル待ちしていただくしかありません。キャンセルが出た場合、お知らせしますが、Aのキャンセルだけ通知しますか? BやCでも通知しますか?」

 このように言われた場合、サイズにこだわらない人ならそれほど悩まないのですが、Aのサイズの作品構想がすでに固まっていたりすると、急にBやCに移るかどうかと言われても、即答できない人もいると思います。
 そういう時に、回答を保留してももちろん良いのですが、答えをためらっている間に、せっかく出たキャンセルを、ほかの人に奪われてしまう可能性が大きいです。

 これらのことを、すべて総合して考え、自分にふさわしい答えを出してください。キャンセル待ちしてみるのも、空いている席(望みのサイズでなくても)をすばやく自分のものにするのも、作者自身が決断することです。
 参考までに書いておきますと、やはり人気のある会期は、土日祝を含む期です。

 このように、「後日変更」はできないことではありません。しかし、本部の係りの方と、直接のやり取りになりますし、「キャンセル待ち」してキャンセルが出ないこともありますので、あまりにも軽々しくするのはお勧めしません。


》》草月流展 出品完全マニュアル〈その3〉へ続く!
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