◆草月流展 出品完全マニュアル:その4 〜素材の準備・下いけ〜

 ※出品初心者さんのためのガイドです。
 ※前頁草月流展 出品完全マニュアル〈その1〉〈その2〉〈その3〉〈その5〉〈その6〉〈その7〉〈その8〉〈その9〉と併せてお読みください。

◆ひたすら「いけこみ」に向かって準備しよう

 デッサン提出を済ませた後、いけこみ当日まで何もしないで済む人はわずかです。
 普通は、どんなことをするかというと、

@デッサンに描いた作品に、さらに磨きをかける
A素材の準備をする
Bリハーサルしてみる

 などがあります。これらについて解説しましょう。

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◆デッサンした作品に磨きをかける

 デッサンは、完全にリハーサル済みのものを描いて出したのなら別ですが、普通は「とりあえずの予定」くらいで描きます。
 「予定」よりも、もっともっと良いものを、見つけられるものなら見つけたいですよね。そのために、日々作品を高めることを心がけるのが、「磨き」です。
 「磨き」の作業のうちに、脳内の作品が姿を変えることは、よくあります。(私は、大抵毎年変わります……)

◆素材の準備……器

 厳密に言えば、器は素材と呼ぶべきではないかもしれませんが、草月流の作品は、しばしば器と素材を分けるのが難しいものがあるので、ここでは器も「素材」とします。
 器は、高価なものである必要はありません。聞くところによると、「高い器で出品するのがステータス」みたいな流派も無いことはないようですが、草月流展はそうではありません。100円ショップで見つけたドンブリだろうが、ジュースの空き瓶だろうが、作品として成り立っていればOKです。(私は、過去にリンゴジュースの空き瓶をたくさん使った作品を出しました)
 もちろん、高価な器も大いにOKなのですが、展覧会のいけこみとあげ花は、なかなか大騒動ですので、うっかり壊さないように注意が必要です。慣れない初出品のときは、避けた方が良いかもしれません。

◆素材の準備……花材

 ↑で描いた「器」と同様に、花材にも、「適正値段」などはありません。
 私が直接聞いた話しでは、「花代が、出品料の半額を下回ったら、お客様に失礼」という某流派の方もいました。
 しかし、草月にそのような決まりはありません。(超高級花材は、確かに素敵ですけどね……)何なら、その辺の雑草でもOK! 作品がよければ、みんな感心こそすれ、文句など言いません。

 花材の調達方法は、いくつかあります。
@花屋さんに注文して買う
A花屋さんに注文せずに買う(普通に、飛び込みで買う、ということ)
B自分で育てる
C自分で採集する
D生産者さんと直に契約して仕入れる

 およそ、こんな感じです。
 もっとも一般的な方法が@です。本当は、すべての素材がAの方法で購入できれば苦労は無いのです。Aの方法なら、いけこみの前日か、当日行きがけに、その辺の花屋さんで買えば良いわけですから。
 しかし、「大王松の大枝」とか、「トクサ300本」とか、「キングプロテア」とか、普通の花屋さんに気軽にあるもんじゃないような花材は、注文するしかありません。(花屋さんへの発注方法は、別項でさらに詳しく解説します)
 また、普通の花屋さんでよく見かけるものも、確実に手に入れたいなら、注文を出しましょう。なぜか、いけこみの一週間前くらいから、いつもあると思っていたあの花がパタッと見当たらない、というのは、非常に良くあることです。
 Cの方法は、その辺の空き地からススキの穂を取ってくるとか、川から葦を取ってくるなどです。
 最近は、空き地の雑草ならいくらとってもいいだろうと思って取ると、土地の所有者さんから怒られることもあるので、確実に取っても大丈夫なところから取ってください。
 Dの方法は、初心者向きではありません。しかし、親戚や、親しい人に生産者さんがいるような場合は、ちょっと相談してみると、普通は市場に出回らないような、面白素材が入手できるかもしれません。

◆リハーサルしてみる

 可能であれば、展覧会本番と、まったく同じ状況を作って、本気のリハーサルをしてみると良いです。これは、出品初心者さんほど、みっちりしてみた方が良いです。経験豊富になってくると、色々手抜きを、いや、加減を自分で操作できるようになります。
 これは、個人差があるのですが、リハーサルしすぎると、手が慣れてしまい、作品の勢いが死んでいく、という人がいます。(私は、このタイプです)一方、限りなくリハーサルすることによって、本番で自信満々のオーラがあふれてくる、という人もいます。自分はどちらのタイプなのか、何回か出品するうちに見きわめていくと良いです。

 もしも、自分が大丈夫だと思うなら、リハーサルをせずにいけこみに臨んでも良いのでしょうが、私の見たところ、どんなベテランの先生でも、下いけしないということは、まあありません。最低一度は、してみるのがよろしいかと思います。

》》草月流展 出品完全マニュアル〈その5〉に続く!
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