◆草月展指定花屋を使いこなす その1

 この記事は、草月展初心者で、ハナモ&花判の注文も未体験、という方を対象とした記事です。ハナモ・花判のスタッフさんとツーカーの大ベテランの方には不要の記事ですので、飛ばしてください。
 草月展・ハナモ・花判のいずれもよく知らない方は、どうぞ参考になさってください。

※草月展とは、秋の草月流展(日本橋高島屋にて開催)のことを指します

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◆草月展の指定花屋は、二店のみ

 草月展の指定花屋は、ハナモ花判の二店のみです(2013年現在)。この二店以外の花屋さんは、公に草月展会場に出入りすることはできません。
 ハナモと花判の二店は、草月会館出入りの花屋です。世間的には、「高級生花店」の部類に入り、単価を抑えた花を大量買いしようと思っているような場合には、必ずしも使いやすい花屋ではありません。特に、出品初心者の方には、「もうちょっとグレードの低い花屋でも十分じゃないかな」と思うことが多いです。
 しかし、草月会が、「この二店だけしか、指定しません」と、ここ何年も言っているので、ハナモ・花判の使い方を、何となくでも知っておくのは、継続出品を考えている方には無駄では無いと思います。

◆展覧会の「指定花屋」って、どういうこと?

 そもそも、「草月展の指定花屋」とは、どういうことなのか?
 簡単に言うと、草月展会場に、大手を振って出入りできる花屋です。つまり、「草月公認会場スタッフ」なのです。
 指定花屋でない花屋さんは、出品者から「入場リボン」を貰い、「出品者付きスタッフ」にならないと会場には入れません。「公認スタッフ」か、「出品者が連れてきたスタッフ」かの違いは大きく、自由度が全然違います。
 また、出品者からすると、最も大きな違いは、「指定花屋ならば、会場の自分の席まで花材を届けてくれること」なのですが、これについては後述します。

 ざっくり一言でいうと、「草月展会場で、一番めんどくさくなくて便利な花屋が、指定花屋」です。

 流内で名を知られているような先生方は、指定花屋を使っている方がほとんどだと思います。指定花屋のスタッフは、大型作品慣れしていて、各先生方の作風の好みまで熟知し、製作現場で非常に頼りになる存在です。
 管理人自身はどうかと言えば、私は草月展では一回しか使ったことがありません(2013年現在)。私、結構な回数で出品しているのですが、「指定花屋が必要だ」と思ったのは、今のところ一回だけです。

◆指定花屋以外の花屋を使っても、全然かまわない

 指定花屋とは、「草月展の花材を、絶対にそこで買わなくてはならない花屋」ではありません。上の項にも書いていますが、自分の普段使っている花屋で買った花を持ち込んでもいいし、入場リボンさえちゃんとつけてくれれば、自分のスタッフとして、生けこみ会場に花屋を連れてきたっていいのです。

 出品初心者レベルだと、ハナモ、花判のような高級花材専門店まで使うことは無いんじゃないかと思うのが、私の意見です。(使わねばならない理由があるなら、もちろん大いに使うべきです)
 「指定花屋」だと聞いて、ほかの花屋を使う選択肢を考えもせずにハナモ・花判に直行する初心者さんには、「高いけど、いいの?」と言いたいです。また、大門下のお弟子さんで、姉弟子たちがみんなハナモ・花判を使っているので、自分も当然のようにそこに頼みに行く人もいますが、その人にも、同じことを言いたいです。

 でも……お金持ちの人とか、今後多数の花展に出て、大作を意欲的に作っていこうと考えている人であれば、最初からハナモ・花判のお得意になり、取引実績を積んで、スタッフを手足のように使える人になっていこう、という作戦もアリでしょう。

◆指定花屋を使うメリット

 以下に、指定花屋を使うメリットを挙げてみます。(特に重要な項目は赤字になっています)

  • 花席まで、花材を届けてくれる(注文時に花席番号を聞かれる)
  • 特殊花材、高級花材が注文できる(町の花屋では調達できないようなものも仕入れてくれる)
  • 特殊花材、高級花材の知識・扱い経験が豊富なので、有益なアドバイスをもらえる
  • 草月展会場を熟知している
  • 展覧会業務の経験が豊富なので、有益なアドバイスをもらえる
  • 店舗で下いけする場合には、花器も花席まで運んでくれるように頼める(店の手間に見合うお値段の買い物をしないと頼み難いことですが)
  • 場合によっては、製作に手を貸してくれる(ツーカーになってないと難しいかな)
  • 最悪、生けこみの最中に、全然別の花材が欲しくなったら、「何か無いですか」と聞いてみると、「○○だったら余ってるよ」と言われることがあるので、聞いてみる価値が無いではない(かなり信頼関係が出来上がっていないと難しい交渉ですが)
  • 会期が始まってからでも、花材を追加注文すれば花席に届けてくれる
  • 生け替え用のストック花材は、頼めば毎朝店から持ってきてもらえる
  • 場合によっては、作品撤去に手をかしてくれる
  • 大型花材を、「持って帰れない」と思ったら、「そちらで処分してください」と頼めば、撤去&引き取りしてくれる

 こんなにたくさんのメリットがあります。どれか一つでも、「自分に絶対必要なメリットだ」と思えるものがあれば、指定花屋を使うことを検討してみましょう。
 逆に、「どのメリットも、私には関係ない」と思ったら、使うことは無いです。私が今まで一回しか使っていないのは、メリットを感じたことが一回しかないからです。
 そのときに、私に「指定花屋を使おう」と思わせたのは、上に挙げたものの中で、赤字になっている二項目でした。つまり、「その辺の花屋では買えないし、手で持ち込みするのが難しいものを使いたかったから」という理由でした。

》》次ページに続きます!


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