勅使河原蒼風データ 〈参考文献〉

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 「創造の森」 草月出版  1981年9月5日初版 函付 (初版時 2,400円)
 草月出版編集部による草月流史。口絵あり。
 草月流創流の1927年から、蒼風死去の翌年1980年までの、草月流と蒼風の活動が紹介されている。
 蒼風自身の指示で編集を開始した本書だが、蒼風存命中に刊行することができず、序文は蒼風の息子:宏によって書かれた。
 年代を追って書かれた内容は見やすく、資料としても正確性が高いが、一部に、年代の誤表記もある。現在絶版。
   「創造の森」


 「花ぬすびと」 勅使河原蒼風著 宝文館  1956年11月20日初版 函付 (初版時 320円)
 勅使河原蒼風の随筆集。口絵あり。
 昭和20年代の終り頃に書かれた文が主となっていると思われる。
 いけばなについての文はもちろん、その他の芸術について、世相について、自身の家族についてなど、蒼風としては幅広いジャンルをテーマにした随筆集といえる。絶版。
 装丁:勅使河原蒼風  序文:伊藤深水  写真:土門拳
《目次》 師匠事始
       ・花の師匠
       ・花の家
       ・師匠事始
       ・花と開眼
       ・花の中の個性
       ・深夜の魚
       ・蒼風という名
       ・第一回蒼風展
       ・笹と三日月
       ・長篇いけばな
       ・私の信条
       ・草月会の流れ
       ・旅から帰って
       ・いけばなの位置
     伝統と革新
       ・いけばな奥儀
       ・花で描く図案
       ・いけばな以前
       ・美しさということ
       ・花は生きている
       ・いけばなを世界に
       ・伝統と革新
       ・結婚・生活・芸術
       ・草月会の主張
       ・実験いけばな
     一花一葉
       ・酒
       ・梅そして柘榴
       ・葵祭
       ・重厚な作品
       ・盛岡・金沢紀行
       ・女性の可能性
       ・一花一葉
       ・木蘭物語
       ・私の個展
       ・孔雀の羽根と枯草
       ・絵筆
       ・椿の庭
       ・ありがとうマダム・ペリアン
       ・千利久
       ・菊と竜胆
       ・クライスラー
       ・ベートウベン
       ・ミスのことなど
       ・息子の名
      父のこと   勅使河原霞

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「花に魅せられ人に魅せられ」 勅使河原葉満著 婦人画報社 1989年3月20日初版 (初版時 1,300円)
 勅使河原蒼風夫人が語りおろした自叙伝。草月流と勅使河原蒼風の歴史について、蒼風の家族としての視点から見た像が語られている。葉満夫人は、「いけばなとは」「蒼風芸術とは」といった芸術論には踏み込まず、また、決して感傷に流されるようなこともなく、淡々と、蒼風と、生まれたばかりの草月流と、共にすごした時間、時代について語っている。
 「父親に甘やかされた経験を持たなかった蒼風は、自分の子供を甘やかす幸せを知らなかった」など、蒼風の弟子や同時代のいけばな作家達では語れない蒼風像が見られるのが興味深い。
 個人的な回想が主とはいえ、客観性のある、資料として扱うべきデータも多い。

《目次》 第一章   蒼風の思い出の中で
      第二章   勅使河原家での新婚の日々
      第三章   父との訣別、草月流創流の頃
      第四章   蒼風の発展を陰ながら支える
      第五章   蒼風の自由な教育
      第六章   焼け野原の中から立ち上がる
      第七章   宏、霞も我が道を歩み始めて
      第八章   両親にそむいて結婚した霞
      第九章   蒼風といつも一緒の晩年
      第十章   霞の入院、そして蒼風の死
      第十一章  霞も逝って、茫然の日々
      第十二章  三代目家元の宏を見守りつつ
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「前衛いけばなの時代」 三頭谷鷹史著 美学出版 2003年4月16日初版 (初版時 3,000円)
 美術評論家による、現代いけばな論。勅使河原蒼風については、2章を裂いて詳しい考察を試みている。「蒼風の何たるか」については、明確な結論に着地せずに、疑問を残して終わっているが(前衛いけばな自体、誰も明確な結論を出した人はいないが)、別ジャンルからの、冷静で大局的な考察は、いけばな界にとっては貴重なものである。巻末の、下田尚利氏と三頭谷氏の対談も面白い。

《目次》 第一章 アヴァンギャルドの季節
            戦後いけばな界の異変
            批評誌「いけばな芸術」の前衛運動
            いけばなのアイデンティティ
            前衛運動の祖型「新興いけばな宣言」
            中山文甫の装飾革命
      第二章 小原豊雲のプリミティヴィズム
            焼け跡の中の展覧会
            小原豊雲の体質宣言
            相互侵犯する主体と客体
            小原豊雲とアンリ・ルソー
      第三章 いけばなの変革とジャンル横断
            前衛いけばな時代の開幕
            文人という東洋的「個」
            「ゲンビ」のジャンル横断研究
            一九四九年以前と以降
      第四章 勅使河原蒼風・戦前
            怪物の座に据えられた蒼風
            蒼風作品の急変貌
            昭和八年の謎
            油絵の後進国日本、花芸術の本場日本
            近代人のライフスタイルと花
            文人的余技の自由度
      第五章 勅使河原蒼風・戦後
            蒼風いけばなの振幅運動
            栄光と批判
            暴飲暴食の戦後受容
            いけばなでも彫刻でもなく
            高まる国際評価
            パブリック・アートとインスタレーション
            書画花一体の芸術
      第六章 前衛いけばなの挫折
            白東社、重森三玲と中川幸夫
            努力が才能に追いつく
            中川作品に対する蒼風発言の波紋
            前衛いけばな正系の実践者
      対談  前衛いけばなの時代  下田尚利×三頭谷鷹史
      対談  この終りののちにも  北澤憲昭×三頭谷鷹史
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「創流祭 草月70周年 パンフレット」 財団法人草月会
 1997年、草月流の創流70周年のイベントで配布されたパンフレット。創流祭のプログラムを兼ねている。よって、一般に販売されたものではない。
 蒼風についての記述は、草月流70周年の歩みをまとめた年譜の部分のみ。ごく簡単な年表であるため、資料価値はそれほど高くは無いが、流派の作った公式年表として参考にした。





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