勅使河原蒼風データ〈6〉

(1968.03.02〜1980.07.15  日本初の蒼風彫刻展から、蒼風死後の「回顧展」まで)
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下記年表内の
 赤文字……草月流外のいけばな界の動き
 青文字……蒼風の個人的な出来事
 黒文字……蒼風の公な活動と、草月流の動き 
 緑文字……いけばな以外の美術界および社会の動き
 ★印は、蒼風の作品名か作品内容。〈〉内は作品名
 ※表中敬称略 
勅使河原蒼風 年表   (1968.03.02〜1980.07.15)

1968(昭43)03.02〜15

「勅使河原蒼風の彫刻」展、東京セントラル美術館にて開催(朝日新聞社主催)。
会場構成を粟津潔(グラフィックデザイナー)が担当し、ステンレス板・アルミ箔を使用した。BGMとして、武満満の電子音楽を使用。会場の演出が幻想的な効果をあげた。

1968(昭43)03.05

朝日講堂にて蒼風の、「勅使河原蒼風の彫刻」展記念講演開催。

1968(昭43)6月

全共闘による東大安田講堂占拠事件

1968(昭43)06.19

東京12チャンネル「人に歴史あり」に蒼風出演

1968(昭43)07.25〜

蒼風、いけばな使節としてソ連訪問に出発。モスクワ:プーシキン美術館、レニングラード:エルミタージュ美術館、キエフ、ソチで個展を開催。プラウダをはじめ、ソ連の各紙が記事に取り上げた。
当初、いけばな作品だけでなく、彫刻作品の展示も予定され、あらかじめ作品の発送も済ませていたが、モスクワの日本大使館より「ソ連では抽象作品の発表はNG」と伝えられ、急遽いけばなのみの展示に変更された
展示会の入場者数は、モスクワ:約に2万 レニングラード:約2万 キエフ:2万9千 ソチ:2万4千  実演会は、いずれも満員。

1968年(昭43)10月

半日共系学生による新宿駅占拠事件
川端康成、ノーベル文学賞受賞

1968年(昭43)12.10

三億円事件発生

1968年(昭44)01.20〜02.05

蒼風、スイス:ジュネーブで講演会。
ジュネーブのアテネ美術館で、蒼風彫刻展開催。

1969(昭44)04.19

蒼風一向、渡欧。パリのホテル・ヒルトンに泊。パリの支部発会式の準備をする。

1969(昭44)04.21

蒼風一向、パリを立ちボンへ。到着後、すぐにデモンストレーション会場「ベートーベン・ホール」を下見。
ピーターベルグホテルへ泊。

1969(昭44)04.22

ベートーベン・ホールのデモに備え、園芸学校で、蒼風の指示により花材採集。

1969(昭44)04.23

蒼風、ベートーベン・ホールにて、デモンストレーション。

★モビール、御所車の大作など。花材は、桜・松・れんぎょうなどを、現地調達。

1969(昭44)04.25

蒼風一向、ボンからパリに移動。個展会場、ボードレイ画廊を下見。
ホテル・ド・サンズに泊。

1969(昭44)04.28〜05.17

蒼風、パリ:ボードレイ画廊にて個展開催。ダリが来場した。

★彫刻と書の個展だが、いけばなの中作(松、菊、百合、アイリス)も作られた

1969(昭44)04.29

蒼風、フランス国際栄誉顕彰協会の「芸術と文化国際賞」をパリで受賞

1969(昭44)05.03

蒼風一向、帰国。

1969(昭44)7月

アポロ11号、月面着陸

1969(昭44)9月

1970年開催予定の大阪万博:万博美術館に、蒼風作の彫刻作品の出展依頼があり、製作が開始される

1970(昭45)1月

蒼風、約3億円の脱税容疑で、国税庁より摘発される。草月会館、草月会幹部宅など、全国44箇所に家宅捜索が入る

この脱税事件により、ようやく世間が蒼風作品を「評価・研究の対象としての価値有り」と認知し始めていた動きを封じてしまった。

1970(昭45)03.14〜09.13

大阪万博開催
★万博美術館に、蒼風作の彫刻〈神鏡〉〈やくも〉が展示される。
〈神鏡〉は、伊勢神宮から贈られた〈鏡〉の名を持つ神木(直径約2メートルの大楠の木の古木)に、大谷石を組み込んだもの。高さ10メートル、重さ20トンの大作
〈やくも〉は、万博会場日本庭園の迎賓館の大広間に設置された

1970(昭45)8月

蒼風訪米

1971(昭46)02.12〜04.14

ベルギー、アントワープのミドルハイム公園で、蒼風彫刻展開催

1971(昭46)2月

蒼風作品集『華』(三省堂)刊行

1971(昭46)09.22〜10.15

蒼風個展、パリ:国立ガリエラ美術館にて開催。プロデュースはモーリス・ダキアン。約40点の彫刻と、書、絵、陶芸などの約30点を出品

★〈アリアケ〉高さ2.85メートルの彫刻、〈トリカミ〉

1972(昭47)2月

浅間山荘事件

1972(昭47)4月

1970年の脱税容疑につき、所得税法違反により罰金1億円の判決。弁護・検察の両者が控訴

1972(昭47)09.29〜10.28

蒼風個展、ケルン:ハウス・マイにて開催。プロデュースはモーリス・ダキアン。彫刻、いけばな、絵、書など、数百点を展示。会場のハウス・マイ(5階建て)のほぼ全館を使用。西ドイツ放送がラジオで紹介したため、話題性が高まった

1973(昭48)05.19〜06.04

蒼風、ハワイ訪問。ハワイ草月展に出展

1973(昭48)06.12〜21

京都:東寺弘法大師誕生1200年行事に蒼風が献華

★講堂正面、金堂正面、大師堂、食堂に献華。食堂正面仏前以外は、すべて古木や蔓を用いた大作

1973(昭48)8月

金大中誘拐事件
石油ショック。物価高騰。買い溜めパニック起こる
高度経済成長時代の終わり

1973(昭48)11.16

奈良:東大寺の良弁僧正1200年御遠忌法要に蒼風が献華
★本尊大仏への献華。勅使河原宏作の巨大花器に、藤蔓、つるうめもどき、松、根つき竹を生けた、高さ9メートル、幅6メートルの大作

1974(昭49)08.13〜18

「上司海雲墨蹟」展に、蒼風作のいけばな11点が飾られる

1974(昭49)11.14〜19

「草月・小原家元二人展」横浜高島屋にて開催。蒼風と小原豊雲の二人展。蒼風はいけばな、彫刻、書を出品
★〈優曇華〉蒼風・豊雲による合作。蒼風の巨大オブジェに豊雲が花を添えたもの

1975(昭50)

新草月会館建設のための会債の募集開始

1975(昭50)03.12

重森三玲死去

1975(昭50)3月

蒼風、「熊谷守一展」に、いけばなを出品。

1975(昭50)05.08

来日中の英エリザベス女王が、赤坂の迎賓館でいけばなを鑑賞。いけばな芸術協会の代表12流派による17点が出品される。蒼風は3点を出品
★「御所車に松、藤」「茶室の土間にあじさいの小品」「本館謁見の間に八重桜、松、柳、ツツジの大作」

1975(昭50)10.30〜11.04

三流派家元展、札幌・今井デパートにて開催。草月、小原、池坊の家元の三人展。蒼風は大作4点、小品6点、鉄オブジェ4点を出品
★〈伊勢〉勅使河原宏作の陶に松、柿、うめもどきをいけた大作

1976(昭51)

1972年の罰金判決の控訴を、東京高裁が棄却

1977(昭52)06.16〜20

「三大家元展」新潟市・大和デパートにて開催。蒼風出品

1977(昭52)8月

建設中の新草月会館に、イサム・ノグチ作の石庭が搬入される

1977(昭52)11月

蒼風の作品集『幻』(杉本健吉編・求龍堂)刊行

1977(昭52)11.28

蒼風著『草月テキスト盛花』(草月出版)刊行。(創流50周年記念刊行)

1977(昭52)12月

新草月開館(現在のもの)開館。設計は丹下健三、施工は鹿島建設。外装をミラー貼りにすることは、蒼風の希望だった

1978(昭53)1月

米タイム誌が蒼風を紹介。掲載の製作スナップは、篠山紀信による撮影

1978(昭53)1月

『勅使河原蒼風の世界』(草月出版)刊行

1978(昭53)03.29〜04.04

蒼風・宏・霞=三人展、日本橋高島屋にて開催。蒼風は、大作、書、絵を出品
★〈くぐつ〉白木の彫刻(後に〈行雲〉と改題)

1978(昭53)04.21〜26

いけばな協会創立20周年記念展、日本橋東急にて開催。蒼風出品。
★〈大地〉

1978(昭53)5月

成田空港開港

1978(昭53)

この頃より、蒼風に体力的衰えが見えはじめる

1978(昭53)11月

作品集『蒼風造形』(主婦の友社)刊行

1979(昭54)08.17

蒼風は、早朝、市谷の自宅に、草月流本部教室の講師たちを呼び集め、「自分の去った後」のことを託す言葉を口にする

1979(昭54)08.18

心肥大のため、検査入院

1979(昭54)08.25

入院中の病院内で右腕を骨折

1979(昭54)09.04

昏睡状態に入る

1979(昭54)09.05

PM4:35急性心不全で死去
市ヶ谷の蒼風自宅にて、仮通夜

1979(昭54)09.06

草月ホールにて、本通夜

1979(昭54)09.07

草月プラザにて密葬

1979(昭54)09.20

青山葬儀所にて本葬

1979(昭54)11月

「勅使河原蒼風追悼・第61回草月展」が日本橋高島屋にて開催される。
★代表作〈くぐつ〉、蒼風の未完成遺作(木彫)、〈1975年作・無題〉が出展される

1979(昭54)12.03

「勅使河原蒼風花伝書」(草月出版)刊行

1980(昭55)06.18〜07.15

勅使河原蒼風展、池袋・西武美術館にて開催。会場構成:磯崎新
★〈虚像〉〈汽関車〉〈やくも〉〈行雲 (くぐつ)〉などが展示される

1980(昭55)08.06

霞、脳腫瘍で死去

1980(昭55)

蒼風著『草月テキスト花材ー秋・冬』(草月出版)刊行

1997(平9)4月

「勅使河原蒼風・宏二人展」日本橋高島屋にて開催。(その後名古屋松坂屋、大阪なんば高島屋を巡回)

2001(平13)

「勅使河原蒼風回顧展」世田谷美術館にて開催




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