* 池坊 免状 *

◆いけばな系

池坊美佳 陽 箸付 汁椀 ペア 15494-906

 いけばな=華道関係の資格のご紹介です。

◇池坊(いけのぼう)の免状

 池坊の発行しているお免状です。
 池坊のお免状は、下のような段階で発行されます。(池坊は、免状の階級のことを「職位」と言うのが一般的らしいです。私は草月流の門弟なので、あまり馴染みが無い言葉です)

入門→初等科初伝→中等科中伝→高等科皆伝→師範科助教華掌→
脇教授3級准華匡→脇教授2級准華監→脇教授1級准華綱→准教授3級華匡→准教授2級華監→准教授1級華綱→正教授3級総華匡→正教授2級総華監→正教授1級総華綱→准華督→華督→副総華督→総華督
赤字の資格が、教えることのできるものです。准華督からは、技術や年数のほかに、年齢制限が付き(准華督=40歳以上、華督=45歳以上)推薦も必要になります。
※正教授の取得は、実技試験アリ

 池坊の方に聞いてみたところ、一つ上のお免状に上がるには、「1〜3年くらいかかる感じ」とのことです。
 上記の種類の中で、どこまでを取るのが一般的とか、適正とかいうことは無いと思います。これだけ種類が多いと、最後まで取っていない人もかなりいるだろうと推測されます。(推薦を貰わないと取れないお免状は、相当やる気がある人でないと取らないと思います)
 「教えられる資格が欲しい」と考えるなら、最低でも脇教授3級准華匡が必要ということになります。
 いわゆる、「免許皆伝」のラインは、高等科皆伝からですので、「私は免許皆伝よ」と言いたいだけならそこまででOKです。
 カルチャーセンターや、会社稽古に入りたいなら、最低でも正教授は欲しいところです。
 自分はいけばなに何を求めているのかをよく考え、どんな免状が必要なのかを見極めましょう。 

◇池坊の免状を取れる場所は、たくさんある

 池坊は、最も伝統ある流派だけあって、スクール関係が充実しています。
 フラワービジネス系のスクールで、カリキュラムに池坊の免状取得が含まれてるものもありますし(例:東京スクール・オブ・ビジネス町田・デザイン専門学校)、短大の学科で池坊華道を学ぶところもあります(例:郡山女子大学短期大学部九州大谷短期大学)。また、池坊は、池坊短期大学という短大を持っていますので、そこでも当然池坊華道を学べ、免状を取れます。

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◇池坊の免状は、珍しくはない

 池坊人口は、非常に多いので、町のお稽古場も数が大変多いです。池坊の先生が看板を上げていない町の方が、多分少ないと思います(少ないというか、「無い」かもしれません)。それゆえ、稽古場探しは楽ちんです。
 しかし、これは逆に考えると、ライバルが多いということでもあります。人の何倍も努力しないと、池坊の中で認められることさえ難しいと思います。ちなみに、免状を取ったくらいでは、流の中では「すごい実力のある人」とはみなされません。免状取得者など、その辺にいくらでも居るのです。

◇もっとも「いけばなの免状らしい」のは、池坊の免状である

 ただ、楽しみのためだけに池坊を習うのであれば、免状取得は必須ではありませんが、教室を開きたい方、池坊の作家として活躍したい方は、積極的に上位のお免状を取得するべきです。
 池坊は、日本最古の華道流派ですので、「伝統的で日本らしい」ことにかけては、他の流派の追随を許しません。日本びいきの海外の方に、、「イケノボーノオメンジョー」が有ると言うと、一気に尊敬の眼差しで見られるそうですよ。

※これから池坊に入門を考えている方は、免状取得にいくらかかるのかが気になることかと思いますが、池坊本部に問い合わせても、こればっかりは教えてもらえません。よって、ここに金額を明記することはできないのですが……池坊の人と話したときに私の得た感触としては、最初のお免状は多分「数千円」のようです。そして、どこか途中の段階で、10万を超えてくるっぽいです。(これ、「会話から推測した値段」なので、それなりの正確性だとお考えください)

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【参考】
 レッスン料は、各稽古場で異なります。ネットや、お稽古情報雑誌などで複数の教室を探して比較してみるとよいでしょう。↓のサイトなどをご参考にどうぞ。

池坊公式サイト……全国いけばな教室検索あり。池坊の最新情報もチェックできます。
池坊:ケイコとマナブで探す……ご存知、習い事・スクールの情報誌「ケイコとマナブ」のWeb版。池坊の情報は、常時30件くらいはあります。
◎入門する前に、体験レッスンや見学を希望する方は、こちらのコラムもご覧ください→体験レッスンや見学のできるフラワー教室

いけばな書籍&道具

◇池坊の作品を見てみたいなら……

 Googleの画像検索で、「池坊」と検索してみると、色々出てきます。こんな感じです→画像検索 池坊

◇免状取得に関する、リアルな話

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 いけばなの免状は、どんどん上のものを取りたいと考えているのなら、一つの免状を取るたびに、先生に「次もよろしくお願いします」と言っておいたほうが良いです。免状は、上位になるほど高額になるので、先生によっては「取得を勧めたら悪いかな」と思っているケースがあるのです。
 反対に、花は習いたいけど、免状はそんなに欲しくないと考えるなら、自分から免状欲しいアピールなど、一切しないほうが良いです。

 これ、なかなか微妙な問題でして、私は今までに山ほど見てきたのですが、免状が欲しいのに、先生に申請を勧めてもらえず、「私が下手だからだわ」と思い込んでいる人もいれば、逆に、そろそろ免状は打ち止めにしようと思っているのに、先生に勧められてしまって、流されて「取ります」と言ってしまい(私なら断りますけどね)後悔する、という人もいるのです。ちょうどいい感じで免状を勧められている人の方が少ないように思います。(そういう人が、愚痴を言いたくなる相手が、私みたいなやつなのでしょう)

 自分が、どんな風に池坊の免状と付き合っていきたいのかを見極め、それを率直に態度に表したほうが、何かと話が簡単になるように思います。(免状取らない意向の生徒に理不尽な態度を取るような先生は、こっちからやめてやればいいじゃない!)

◇看板に関するリアルな話

 人に「お花の免状を持っています」と言うと、「じゃあ、看板も持っているのね」と言われることがあります。どうやら、昭和の前半くらいまでは、「教えられる免状を取得する」=「同時に看板も買う」というのが当たり前だったようです。また、流の考え方によっては、免状と看板がセットになっていて、教えられる免状を取るときに、強制的に看板を買わされるところもあるようです(免状料の中に看板代が含まれる場合もあるみたい)。
 しかし、池坊では、免状と看板は、セットでも強制でもありません(2013年現在)。あくまでも、看板は欲しい人だけが買うものとなっています。「高い看板を買わされる」と思っておびえなくても大丈夫です。

◇お免状にはあまり関係ない、ちょっと下世話な情報

 有名流派の家元一家というものは、週刊誌の餌食になりやすいもののようです。おかげで、家元が結婚しただの別れただの、家族の間に確執があるだのという話題を、たまに耳にすることがあります。
 いけばな流派の中で、一番大きいのは池坊なので、結果、池坊が一番餌食になりやすいです。特に、池坊さんは一家の中に政治方面の活動をされている方がいるので、週刊誌的には、ますます良いターゲットなんだと思います。
 そんなわけで、池坊を習っていると、多分、素人の方に「週刊誌見た?」とか言われて、びっくりすることもあると思います。でもまあ、習っている人間には関係無いですからね。「あらそうなの?」って感じでいいと思いますよ。

◇管理人自身は、池坊をどう考えているか

 私自身は、草月流の門弟ですが、池坊は嫌いではありません。毎年の池坊展は、時間さえあれば必ず見に行きます。
 池坊の、枝や葉を自在に操る技術は、実は密かに習いに行きたいと思っています(草月の人間なので、池坊の免状自体は欲しくはありませんけど)。また、大型の立華など見ると、これを生けたらさぞかし気持ちがいいだろうと思います。
 よって、もしもリアルな友人が「池坊のお免状取ろうかな」と言ったとしたら、「いーんじゃない?」と言うはずで、「やめときなよ」と言う理由は見当たりません。


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