◆以前取った花の資格、久しぶりに復活させたい……さあどうしよう?

 ずーっとずーっと昔に花の資格を取った、でもそれほど資格を活用せずに、花の趣味から離れて何年もたってしまった、私のあの資格は今どうなってるのか?……というときにお読みください。

◇花の国家資格「フラワー装飾技能士」は、一度取ったら失効しない

 現状では、日本でたった一つの装花の資格であるフラワー装飾技能士は、取った後忘れ果ててしまったとしても失効しません。つまり、「有効期限は無い」ということです。
 なので、何十年前に取ったものでも、取った後に一度も花鋏を持たなかったとしても、技能士はずっと技能士です。(そんな例があるのかどうか知りませんが、技能士の肩書きを使って犯罪的なことでもしたら剥奪されるかもしれません)

 フラワー装飾技能士の場合、業務的な許認可に関わらない資格なので、「30年前に取ったけど、もう技術なんて全部忘れちゃったな」という人でも、「1級技能士持ってます!」と言って求職活動して問題ありません。

◇民間資格は、ほったらかすとどうなるのか

 上の項の「フラワー装飾技能検定」は国の資格です。そのほかの飾花の資格は、すべて民間資格です。民間が出している資格については、それぞれの発行母体の考え方によってルールが決められています。

 「それぞれに考え方がある」とは言っても、業界主流のスタンダードなパターンがあるだろう、と思いきや、これが結構バラバラなので、簡単には説明しにくいです。……説明しにくいんですが、かなり大雑把にまとめさせていただくと(無理やりなまとめ方であることを了承してお読みください)下のような4パターンになるでしょうか。
  1. 資格の発行母体に年会費を払っている間は資格が有効。年会費を払うのをやめると、資格も無効→つまり、ほったらかすと資格は失効してしまう
  2. 一度取った資格はずっと有効だけど、発行母体に年会費を払わないと生徒の資格申請ができない(「資格取得可」の教室を運営できないということ)→何年ほったらかしても資格自体は有効だけど、ほったらかし中は一部の活動が制限される
  3. 発行母体に「休会」を申し出ておけば失効しない→ただほったらかすと失効するが、「休会届け提出」の一手間があれば失効しない
  4. (国家資格と同じく)一度取ったらずっと有効。長いブランクがあっても、何の手続きもなしに復活できる
 この4パターンの中でも、こまかいところは色々違ったりするので、詳しくはそれぞれの資格発行団体に確認するしかないです。

◇「復活」の方法も、団体によって違う

 上の項では、「資格をほったらかしたらどうなるか」について書きました。しかし、この記事の本来の目的は、その先の、「ほったらかしていたものを、どうやって復帰させることができるのか」という部分です。
 上の項にあげた1〜4のパターンのうち、何事も無かったように明日から復帰できるのは、「4」のパターンだけです。「1〜3」は、資格の発行母体で、何らかの手続きをしなければなりません。

 この「手続き」なるものも、発行母体によってそれぞれに異なります。一番シンプルに見える「3」のパターンでも、団体によって相当な違いがあり得ると思います。
 たとえば、Aスクールは、「休会届けの取り下げ」だけで済むかもしれません。書類一枚提出すれば、あなたの資格は復活する、と言ってくれるかもしれません。
 でも、Bスクールは、「休会していた期間の年会費をお払いいただいてからの復帰手続き」かもしれません。長くの休会だと、何十万円も払わないと復帰できないのかもしれません。
 Cスクールは、所定の研修を受けないと休会届けは取り下げられない、と言うかも知れません。所定の研修の受講料に、数万円かかるかもしれません。

 このように、「書類一枚提出」から、「数十万円の払い込みが必要」まで、幅広い可能性があります。

◇管理人が持っている資格のことを書きます

 現在、花の資格はゴマンとあり、それぞれが個々の規約で運営されています。その中で、管理人自身が一番書きやすく、たしかなことを書ける資格は、やはり自分が持っている資格のことです。

 私は、いけばな草月流の免状を持っています。草月流の免状は、「指導可の免状」と「指導不可の免状」があり、「指導不可」の方は、取ったら取りっぱなしで、何年ほったらかそうとも、失効したり、活動が制限されたりすることはありません。

 「指導可」の方(師範免状と言います)は、ほったらかしても失効はしないのですが、「草月指導者連名」の年会費を払わないと、草月流本部で手続きの要ること、たとえば、自分の生徒のための免状申請や、本部主催のイベントへの参加などができなくなります。できないけど、失効していないので、「私は草月流師範です」と名乗っても全然問題ありません。

 そして、草月指導者連名の年会費を再び払い込み始めると、速やかにすべての活動に復活できます。指導者連名を休会していた期間の分の会費は特に徴収されず、復活した年の会費から払うだけでいいです。

 私は、このやり方はシンプルで理にかなっていると思っています。
 年会費を払わないと、本部に何かしてもらうことはできない、でも、技術は手に入れたのだから、その証明である「免状」は無かったことにはならない、会費さえ払えば、すぐに本部の把握する指導者に復活できて、ペナルティも無い。私にとっては、分かりやすいルールです。

 上のようなことは、草月流の師範者ならば、大体知っていることのはずです。もしも知らない人がいても、草月流本部に1本電話すれば教えてくれます。また、自分の通っていた教室の先生に聞いても、同じことを教えてくれるでしょう。

◇復活の方法は、資格の発行母体に確認するのが一番確実

 各資格の復活に関する情報は、それぞれの資格の発行母体や、もと所属していた教室で確認されるのが確実です。
 スクールによっては、公式サイトの「QAコーナー」みたいなところで復活の方法を明らかにしているところもありますが、この手の説明は無いところの方が圧倒的に多いと思います。

 確認した結果、復活が簡単にできる団体であれば何の問題も無いのですが、ビックリするような大金の払い込みが必要とされるような場合は、今一度考え直してもいいのではないでしょうか。
 「考え直す」ことを可能にするためには、問い合わせの段階では、「復帰しようか悩んでいる」くらいの態で聞いてみるのが良いと思います。資格発行母体の職員にしろ、教室の先生にしろ、
「復帰するんですね。分かりました」
で、どんどん話を進めてしまい、金額を提示されたときには、もう後戻りできない雰囲気になっている、ということもあり得るからです。

◇復活することが最初から分かっているなら……

 今は花から離れるけど、いずれは再開したい、という思いを最初から持っている場合は、復活の方法をあらかじめ確認しておくのが一番良いです。ただし、スクールや流のルールは、大幅に変わることもありうることを了承しておいてください。

 しかしながら、私の記憶では、「復活が難しくなった花資格」というのは、見たことないような気がします。「復活が以前よりも簡単になりました」という資格ならば、知っています。今のご時世では、「簡単にできますよ」という方が、世間様に受け入れられやすいのだと思います。

◇悪いことは言わないから、「証書」を保管しておいて!

 花から長いこと離れてしまった人は、資格の証明書をどこかにやってしまっていることが珍しくありません。
 そういう人は、資格を復活させるときに、「資格証の再発行」などしなければならなくなったりして、余計な手間とお金がかかることもあります。

 花をやめようが続けようが、取った資格の証明書は、ぜひともどこか分かる場所に保管しておくことをオススメします。
 そもそも、その証明書を入手するためには、お金がかかったはずではありませんか。そんなに邪魔になるものでもないので、大事に保管してあげてください。

 私は、「昔取った花の免状が、思いがけず、数十年ぶりに役立つときが来た」ということになった人を何人か知っています。まさか花なんて再開すると思わなかった、という日は、誰にでもやってくるかもしれません。
 絶対に、絶対に私はそんなことにならない、と思っている方にも、まあ保管しておいてくださいと申し上げたいです。意外と10年後くらいに、花はあなたの生きがいになっているかもしれませんよ。


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