◆花の教室の、すごく一般的な「やめ方」

 花のレッスンをやめるときには、普通はどうするものなのか? 
 やめる理由はどこまで話せばいいのか。どんな言葉で「やめる」と言うのか、誰に「やめる」と言えばいいのか、挨拶の品は必要なのかなどの、ものすごく具体的なことについて、一般的な範囲で解説しようと思います。

※私が東京在住なので、クールでドライな「東京方式」を説明します。もしかすると、地方によっては、「東京方式」ではクールすぎるorドライすぎることもあるかもしれませんので、お気をつけください

◇事前に申告しなければならない義務はない

 習い事は、雇用などと違い、「○か月前にはやめると申告せよ」みたいな決まりは無いです。つまり、突然に「やめます」で、二度と教室に来ないで終わりにしても何の問題もありません。緊急に、習い事を継続できなくなるということは、大人になったら結構あるものです。
 たとえば、

  • 家族の介護が必要になった
  • 急に地方への転勤が決まった
  • 自分が長期入院することになった
  • 特定の曜日に時間を取れないような仕事になった
  • 財産的に、よからぬ何かが起こった

などなど、誰にでも、いつでも起こり得ることです。

 ただし、そんなのは非礼だ、事前に一言あってしかるべきだ、と思ってくださるなら、きちんとお話いただけると、先生の側は嬉しいはずです。
 一般的には、あらかじめ分かっていることなら、事前申告してやめる人の方が多いと思います。

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◇できれば、「バックレ」はやめよう

 「休む」も「やめる」も何も言わず、突然に来なくなる生徒さんというのは、世の中にはいるんだろうと思います(うちのような小さな教室では経験ないですが)。しかし、これは出来る限りおやめくださいと言いたいです。
 私なら、「やめます」と、1本電話くれればいいじゃないかと思います。やめる理由を言いたくないなら、最悪、「親が倒れて」とか、適当なウソを言ったっていいんです。

 バックレるしかないような事情も、人によってはあり得ると思います。本気で夜逃げとか失踪などする場合、「稽古場に電話」なんてするわけがないですから。
 でも、元気に無事に生きていて、何か行けないor行きたくない事情ができてやめるなら、電話でも手紙でもいいので、「教室をやめます」と申し出ましょう。

◇具体的な「やめます」の言い方

 どんな言い方でも、自然に出てきた言葉で良いと思いますが、普通は大体以下のような言い方が多いです。
  • 「やめさせていただこうと思います」
  • 「通えなくなりました」
  • 「続けることが難しくなりました」
  • 「ここで一区切りさせていただきたいと思います」

 本当は続けたいんだけど、残念ながらこういうことになりました……という感じで言うのがアダルトなスタイルです。
 もしも、いつかレッスンを再開する未来もあり得ると思っている方は、「状況が許せば、また戻って来たい」という雰囲気もかもし出しておくとなお良しです。

◇やめる理由は必ずしも必要ない

 私の経験では、教室をやめるときに、「やめる理由」を言わなかった人は一人もいません。しかし、私は「やめる理由」の申告は、必須であるとは思っていません。
 たしかに、理由を言うほうが自然ではあります。そして、本人に「言うのが礼儀・言うのが誠意」という思いがあるなら、そのときは言うべきです。でも、
「今までお世話になりましたが、今月でやめようと思います」
だけでも、そんなに失礼だとは私は思いません。なので、理由に困っているなら、理由を申告しないでもいいと思います。

 やめる理由の言い様に困ると言うのは、「言えない理由」であるか、「理由らしき理由がない」か、どちらかでしょう。
 たとえば、
「いけばなを習ってみたけど、どうもつまらないので」
「お月謝の値上げが、ふところに痛いので」
とかいう理由は、言えないというか、言い難い理由ですよね。こういうときには、いっそ言わないでいいです。それか、むしろ当たり障りのないウソを申告すればいいでしょう。

 「理由らしき理由がない」というのは、本当に「なんとなく、やめようかな」というケースです。嫌いになったわけでもなく、やめなきゃならないわけでもなく、でも、「もういっか」というやつです。
 そういうときにも、理由は申告しないか、当たり障りのないウソでうまくまとめておきましょう。

◇メールで「やめます」は、OKなのか?

 やめる意思を伝えるのに、直接言うでもなく、電話でも手紙でもなく、メールのみというのは世の中的にどうなのか考えますと……私個人の見解では、
「もはや、ギリギリOKでいいのでは」
と思っています。自分はしたこともされたこともないけど、現在の世では、それほど非常識なことでもないように思うのです。

 メールも、書きようによっては非常識になり得るので、タイトルに「教室やめます」本文「ナシ」とかは、さすがにやめたほうがいいです。ラインで一言「やめます」というのも、それではイカンと思います。しかし、大人の「やめますメール」だったら、私ならOKです。

 何度も「私なら」と書いているのは、ほかの人もOKだという確信が持てないからです。私よりも上の世代(私は40代です)や、地方では、メールなんぞでは許されないかもしれません。

◇できれば、先生本人にやめる意思を伝えて欲しい

 個人教室の場合、「やめます」と伝える相手は先生本人しかいません。しかし、先生以外の人が、教室の事務的なことを処理しているようなところだと、先生本人には「やめます」といわなくても、教室を退会することは可能ではあります。

 たとえば、カルチャースクール、会社の華道部、学校の華道部、流派やフラワースクール主催の教室などは、事務方にやめます申告すれば、手続き的なものは完了します。
 でも、できれば、指導した先生に、直接「やめることになりました」と言って欲しいなと思います。
 先生の側からすると、こっちからも、「今までありがとうございました」くらいのことは言いたいのです。なので、可能であれば、最後の挨拶をさせてくれたら嬉しいと思います。

◇挨拶の品は、必須ではない

 私の経験からすると、教室で直接「やめることになりました」と言ってくれる人は、ほとんどが何かしらの「挨拶の品」を持ってきます。
 しかし、だからと言って、持ってこない人は非常識とは思いません。

 受け取る側からすると、品物は別に無くていいです。そんな気遣いは無用です。
 挨拶の品を用意するなら、それがご自分のためになるときだけでいいです。用意した方が自分が楽だと思えるときか、手ぶらが気まずいと感じるときか、用意して当然の関係性があったと思えるときかの、いずれかでいいです。そして、そんなに高いものでなくていいと思いますよ。

◇資格の申請中の場合は……

 急にやめなければならなくなったときに、たまたま資格の申請中だった、ということが稀にあります。たとえば、「資格取得申請をして、通常は資格取得が証明されるのに3箇月ほどかかる。しかし、資格申請の一ヵ月後に、急にレッスンをやめることになった」というような場合です。
 そういうときは、先生によく話を聞いて、きちんと資格の証明を自分のものにしてください。証書を、必ず自分の住所に送ってもらうとか、または自分で証書を教室に取りに行くとか、先生と相談して決めておきましょう。
 また、証書取得の後に、母体スクールで登録手続きがあるような資格もありますので、そのような場合には何をすればいいのかも聞いておきましょう。
 やめた後に先生の手を煩わせるのは気が引ける……と思うことは無いです。私には、「やめた生徒の手続きなんてしたくない」という先生が存在するとは思えません。

 せっかく申請した資格が、教室をやめたためにうやむやになってしまった、ということの無いようにしてください。

◇やめたからって、怒る先生はいない

 教室を「やめます」という口火を切るときに、ほとんどの人は、「なんとなく気まずい」とか、「なんか申し訳ない」とか思うもののようです。
 しかし、花の教室は、「一度入ったら足抜け出来ない」などという、極道の世界的なことはありません。通いたい人・通える人に通っていただくのが、趣味の教室です。ならば、「やめて申し訳ない」なんて思う必要はないはずです。

 生徒が一人居なくなることは、どんな先生にとっても残念なことです。しかし、それは、やめていく人のせいではありません。やめられてがっかりする先生は居ても、やめた人を悪く思う先生は居ません。
 「やめます」の一言で態度が変わるような先生は、どこかオカシイ人だと思います。


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