◆ペットのお悔やみ用フラワーはどういうものがいい? どんな風に頼めばいい?
花屋として、「ペット用のご供養花」を、普通にお作りするようになったのはいつからだったかな……と思います。私の体感では、ほんのここ数年にメジャーになったものと感じています。10年も前には、「ペット用の花」などは、かなり変わったオーダーだったはずです。
「今では普通」となったペット用のご供養花は、どんなものを供えるのが良いのか、どんな風に注文したら良いのか、迷われる方のために役立つ情報を紹介します。
◆ペット用のご供養花を買っている人は「誰」なのか?
私が実際に接客した人たちの中で、「ペット用ご供養花」を注文されたのは、
- 飼い主さん……「うちの亡くなったペットちゃん用に」というオーダー
- 飼い主さんの「ペット仲間」……ペット好きの仲間として親しくなったご友人から、ペットを亡くした飼い主さんへ
- 飼い主さんの友人……注文した人自身はペット好きなのかどうか不明だけど、「親しい友人がペットを亡くして悲しんでいるから花を贈りたい」というオーダー
という方たちが多かったです。(親戚の方というのはあまり印象が無いのですが……でも、たまたまかもしれません)
飼い主さん以外、要するに、よそのお宅用のペットご供養花を買おうかどうしようか迷っている方は、ご自分の気持ちに一番自然なようにすれば良いと思います。
人間用のお悔やみ花と違って、「こういう間柄だから贈るべき」「これだけの付き合いがあって、贈らないと非常識」ということはありません。
親しくても、
「ペットに仏花というのもなんかおかしいなあ」
と思うなら、特に贈らなくても良いでしょう。
ペットの訃報を聞いたときに、「お花でも……」という気持ちが自然に湧いたなら、その気持ちを形にすれば良いと思います。
◆基本的には、「亡くなったペットも、飼い主さんも喜ぶもの」
ペット用のご供養花に何を選ぶかは、かなり自由に考えて良いと思います。基本的には、亡くなったペットによく似合い、飼い主さんも喜ぶものなら何でも良いのです。
人間ならタブーとされるバラを使ったり、白一色にせずにかわいらしい色、楽しそうな色を使ったりしても大丈夫です。もっとも気にするべきことは、
「亡くなったペットちゃんが、このお花で喜びそうだろうか」
「飼い主さんを、このお花で慰めることができるだろうか」
ということです。
個人的に、あまりオススメしないのは「菊」です。人間の仏花では当たり前の花ですが、ペット用に菊を使ってしまうと、なにやらストレートになりすぎる気がして、もう少し可愛げのある花をオススメすることにしています。(私個人の見解です)
贈るタイミングも、うるさい決まりなど無いので、「お花で気持ちを表したい」と思ったときに贈れば良いと思います。
【お供え 花 アレンジ】「ペット 花」
【ペット用フラワーギフト・お供え】
◆よく選ばれる色合い
上の項に書いたように、花のチョイスは自由に考えて良いと思いますが、「こんな色合いのオーダーが多い」という私の体感的データを書いてみますと、以下のようになります。
- やさしい色合い
- 白を主に、チラホラと色のある花が入る
- 薄ピンク
- 薄黄色
- (意外にも)楽しく元気な色合い
もちろん、「ペットのお悔やみ用」と花屋に申告して、色はお任せでも大丈夫です。
全体的に、「絵にかいたような悲しみの色」にするより、悲しみを癒し、楽しかった思い出の追憶を誘うような色の方が多いです。
◆どんなスタイルがいいのか?
どんな体裁の花が、ペットのご供養として届けられているのかというと、主流はフラワーアレンジメント、次いでプリザーブドアレンジ、意外に花束は三番手です。(花束でも全然かまわないと思うのですが……飾る手間の問題なのでしょうか?)
プリザーブドフラワーは、あまり「仏らしさ」が無く、普通に装飾品として置けるようなものがよく選ばれます。
ブーケ・ピュアブルー ペットのお悔やみ
◆亡くなったペットに因んでみても良い
なんらか、亡くなったペットに因む要素を取り入れた花を贈る人もいます。
たとえば、亡くなったのが猫ちゃんなら、
エノコロ草(いわゆる猫じゃらし)や
猫柳を入れたアレンジにするとか。
亡くなったのがプードルなら、
プードルカーネーションに仕立てたものにするとか。
茶色のわんこが亡くなったのなら、茶バラをメインにするとか。
これは、今まで私が見てきた中では、わりと喜ばれる方法です。
◆花屋さんに、何って言って頼めばいいの?
花屋に、ペット用のご供養花を頼まれるときは、ストレートに「亡くなったペットに供える花です」と言ってくださればいいです。昭和の頃なら、「え!」という顔をする花屋も居たと思いますが、最近ではかなり普通のオーダーになり、好奇の目を向ける者など居ません。
ところが、注文するお客さんの側には、
「ペット用って言うの、なんだか恥ずかしいな」
という人がどうやら存在するらしく(特に男性)、その場合には、「仏様にあげる花で、そんなに形式ばらないものがいい」みたいな注文をしてくれてもいいです。
ただし、ペット用の仏花は、
人間用の仏花よりも、ちょっと「可愛げ」や「遊び」のあるものの方がふさわしい場合が多いです。また、あまり大きいと、なんだかおかしい感じになることもあります。なので、できるなら、「ペット用だ」と申告してくださるほうが、より目的にかなった商品が作れると思います。
ペットのお悔やみに『シェリー』
◆ペット用お悔やみ花の相場金額は?
私個人の感触で言いますと、きちんとした体裁のペット用お悔やみ花は、
「3,000〜8,000円くらい。でも、ほとんどが3,000〜5,000円の間。一万超えはまだ受けたこと無い」
というお値段帯です。
これは、あくまでもきちんとした体裁(=お悔やみ用アレンジ、お悔やみ用花束、という体裁)の場合の値段であり、一輪挿しにでも生けるような1〜2本の花を買っていかれる方は、数百円で済みます。
◆ネットショップでも、ペットのお悔やみ花は売っている
最近の、花屋のオンラインショップでは、ペットのお悔やみコーナーは全然珍しくありません。ネット通販の方が落ち着いて選べる方は、ネットでゆっくり選んで注文しても良いでしょう。
各ショップにより、「お悔やみ花」のカテゴリの中にある場合、「ペット向けギフト」のカテゴリの中にある場合など、色々ありますが、とにかくショップの中で「ペット」で検索をかければ簡単に見つけられます。
また、大型のショッピングモールであれば、「ペット お悔やみ」「ペットお供え」などのワードで探すといいです。
たとえば、楽天市場で探すとすれば、
「ペット お供え」で探してみてください。
同様に、Yahoo!ショッピングでも、
「ペット お供え」で探せます。
ネット花屋で「ペットのお悔やみ花」がよくそろっているところは、以下のようなショップがあります。