◆虹色スミレを斬る!

参考コラム:虹色スミレを知っていますか〈その1〉〈その2〉

◇虹色スミレを育てた管理人のツブヤキ

 私は、2004年の12月6日に、虹色スミレのスイートハートリカを2ポット購入しました。ちなみに、1ポット300円でありました。
 スイートハートリカの花色はピンクです。これを、テラコッタの鉢に植えたところ、2005年6月中旬まで、つまり半年以上花を咲かせ続けてくれました。
 実際に育てた感想としては、

 1.花付き=非常に良い
 2.姿=ボリューム感があり、非常に良い
 3.花色=少々疑問有り

こんなところでしょうか。
 全体として、価格以上の楽しみをもたらしてくれたな、と、私は概ね満足しています。(買うときには、パンジーに300円は高いよー、などと思いましたけどね)
 ただ、一つだけ「?」が付くのが、上にも「疑問有り」と書いた花色なのです。以下、主にスイートハートリカの花色について、斬ります!

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◇スイートハートリカは、何色か

 何色かって、上にピンクって書いてあるじゃないのよ、とお思いでしょうが、はっきり言って、うちのスイートハートリカはピンクじゃありませんでした。あれは、ピンクとは言えません。

 いや、私も花職人の端くれ、「花の色なんて、色見本みたいに厳密なものじゃない」ことくらい承知しています。それを考えに入れたとしても、あれはピンクではありませんでしたね。明らかな紫色です。
 しかも、2ポットのうち、片方は、虹色スミレ独特の「中央部の白色部分」さえ全く無く、要するにただの紫のパンジーでした。
 ただし、認めますが、それでもなお、「価格以上の価値があった」と私が満足するほど、見事に花を咲かせ続けてくれたのです。ですから、私はサカタノタネに文句は言いますまい。しかし、これから虹色スミレを(特にスイートハートリカを)買おうという方のために、このコラムを書く必要があると思うのです。

 実は、「我が家のスイートハートリカはピンクじゃない」という声を、私は複数の人から聞いています。その中には、私と同じ「白部分が無い」という声も聞かれました。
 どうも、他の花色でこのような声は少なく、スイートハートリカにおいて顕著であるようです。
 パンジー好きな方なら「そりゃ、ピンクだからでしょ」とおっしゃるでしょう。
 そう、実はパンジーでピンク色を出すのは、比較的難しいことなのです。

 ピンクのパンジーというのは、今まで世の中に存在しなかったわけじゃありません。しかし、「ピンク」と書いて売っていても、「…これって薄い紫じゃない? でも、まあピンクと思うことにしますよ」みたいな商品がほとんどでした。いえ、独断を恐れずに言うならば、「全部そうでした」とも言えるくらいだったのです。
 こんな背景がありましたから、虹色スミレが売り出され、甘いピンク色の写真が公開されたときに、ピンクパンジー好きさんたちは小躍りして喜んだのです。「今度はいけるかも!」と。
 しかも、リカちゃんのイメージカラーがピンクであることも手伝って、サカタのタネはピンクのスイートハートリカをイチオシで売り出したものですから、花屋の店頭では、明らかにスイートハートリカから売れていきました。

 しかし、虹色スミレにも、各個体のレベルで「ピンクの難関」を超えられないものがあったということなのでしょう。(無論、多くはこの難関を越えたのです。美しいピンクパンジーの画像を公開されたガーデニングサイトさんはたくさんありました)白部分の消失したものにあたった方の中には、「がっかり」と言われた方もいらっしゃいました。
 サカタノタネによれば、「個々に差異はある」「もともとの株の問題だけでなく、環境にも左右される」とのことですが、全く白部分の無いものが数多く存在する以上、「花色の安定に欠ける」と言われても仕方ないのではないでしょうか。

◇正しいピンクのスイートハートリカをゲットするには

 では、理想的なピンク色のスイートハートリカを必ず購入するにはどうすればよいのか?
 これはもう、最も基本的な方法を、地道に行うしかありません。
 それは、「買うときに、一つ一つの株を観察・吟味し、鮮やかなピンクの花をつけているものを購入する」のです。

 残念ながら、通販では不可能な方法です。そして、花が開いていない株に対しても不可能です。
 店頭で、一個一個じろじろ眺める!これしかありません。個体差が大きいものを購入する際の基本です。
 
 サカタのタネの公式サイトの情報によれば、気温などの環境により、花の色は変化するとの記述がありますが、購入時にピンクだった花が、環境変化により「白部分の無い真紫」に変貌してしまうことは、おそらく無いのではないかと思います。「ピンクの子だ」と見極めて買いましょう!  ちなみに、私の家の「真紫」の花を咲かせたスイートハートリカは、開花していない状態で購入したものでして、咲いてきた花は、最初からすべて「真紫」でした。
 「真紫」ではイヤな皆さんは、吟味して買いましょうね。

◇虹色スミレは素敵だと思うぞ!

 虹色スミレは、商品として、豊かな魅力のあるパンジーだと私は思います。
 思ったようなピンクの花は咲かなかったけれど、また来シーズンも買おうかなと、現に思っているくらいです。

 元々、パンジーは園芸好きさんたちに、非常に愛されてきた花でした。
 「かわいい」「丈夫」「花期が長い」「安い」という、見事に4拍子揃った強力な商品です。
 ただ、最後の「安い」というのが、生産する側にしてみれば、魅力に欠ける部分であったのも事実です。

 一般的な、ポット売りパンジーの値段としては、まあ100円くらいが妥当なところです。(ネット通販や、大量仕入れの激安店では、50円なんてこともあります)これは、100円ショップと同じことで、完全なる「薄利多売商品」だということです。生産者さんに、「パンジーなんて儲からない」という考えが芽生えたとしても、仕方が無い状況がありました。

 ところが、ちょっと高額な虹色スミレ(とは言っても300円くらいですが)の登場と、その好調な売れ行きは、パンジー生産者さんたちを奮い立たせました。
 …もう、お客さんはパンジーなんかに高いお金は出すまいよ……、と思われていた市場が活気づいたのです。これを期に、一大パンジーブームを呼び起こすことだって、不可能ではないと思います。

 ただ、サカタのタネさん、宿題は「花色」ですぞ。
 これを、今よりもっともっと安定させること。消費者として、「真紫スイートハートリカ」を育てた者として、私は強く望みます。
 今後は、より多くのガーデナーさんが、真性ピンクのスイートハートリカに出会えますように。
 虹色スミレよ、秋が巡ってくるたびに、店頭で会おうぞ!

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