◆紅白カーネーション  刑事コロンボ「別れのワイン」

 刑事コロンボの、19作目にあたり、非常に人気の高いエピソードです。

 コロンボだから安心してばらしちゃいますが、犯人はワイナリーの経営者です。世界でも何本の指に入るような、カリスマ的ワインの専門家です。この人が、ワイナリーの経営方針をめぐって腹違いの弟と争い、事故死に見せかけて殺してしまいます。
 何度か犯人のオフィスが出てくるのですが、テーブルの上の、丈が低めの花瓶の中に、常に紅白のカーネーションが入ってるんですよ。それも、最近の日本では売りにくくてしょうがない、頭の大きな「真っ赤」と「真っ白」のやつ。母の日以外にどうやって売ります店長? そうねー、仏束に入れてもいいかな−、なんて会話をしたくなるようなカーネなんですよ。ワインだから赤と白ってわけでもないんだろうけど、これが実に堂々と入っている。このくらい堂々と飾れば様になるもんだ、って言うくらい堂々と入っている。そして、犯人のおっちゃんは、この花を一つ、パッとつまんで、自分の胸に差して出かけたりします。犯人だから、悪い人なんだけど、視聴者はなんとなく彼に感情移入するような物語となっています。(圧倒的な感情移入ではない。このへんが、いい!)
 花をお供にワインを楽しむ犯人のおっちゃんは、コロンボの追求を受け、最終的に罪を認めます。警察へ向かう前に、車の中でワインを開け、乾杯する二人の粋なラストシーンは忘れられません。

◆DVD:刑事コロンボ 完全版 vol10
 「別れのワイン」と「野望の果て」が収録されています。



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