◆外部から名指しで招かれるような講師になる

 正直、これはかなり成し遂げるのが難しいです。
 大体が、書いている私自身が未体験のことですので、人様の例を見て、どのようなパターンがあるのかなど、考察したいと思います。
 まずは、前置きから御覧ください。

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◇前置き

 このサイトにいただくメールについて、ちょっと書かせていただきます。
 うちのサイト、2004年から運営しておりまして、今までたくさんの皆様からメールを頂戴しました。
 そのメールの中で、一番多いのが、「○○さん(有名フラワーアーティストの名前)みたいになりたいんです。なるべく簡単になれる早道を教えてください」というものです。
 「○○さん」の中に入る名前は、複数ありまして(誰だかは明かしません。イニシャルも出しません!)、ああこういう方たちが憧れの対象になるんだなと、私も勉強になりました。
 しかしですね、「○○さん」のようには、簡単になれないからすごいわけで、すごい人の後に続こうと思うなら、私のような者に、「早道を示せ」とメールしている場合じゃないと思います。
 このページを最後まで読んでも、「手っ取り早く、憧れの○○さんみたいになれる」とは思われませんようにお願いいたします。
 「こういう例があるが、あなたはどうするのか」という意味の記事だとご理解ください。

◇なるべくステータスのあるスクールからスタートしてみる

 名前を出しただけで、人が「おっ」と思うようなところで勉強しておくと、後々「ステータス好き」なやつが寄ってきて、名前を売ることに繋がることもあります。
 たとえば、「ダニエル・オストに5年も直接指導を受けました」とか言うと、それだけでも武器になる場合があります(私でさえ、「ほーー」と言うでしょう)。
 上記のように、有名なフラワーアーティストに付くのと並んで、有名な組織の中の、「わりと高度な講座・コース」を受けておくのも良い方法です。
 しかし、「ステータスになる人に付く」「ステータスになる講座の出身者となる」というのは、やるだけなら結構誰でもできたりします。重要なのは、そこで頭角を現すことと、人より多くのものを得て才能を開花させることです。多くの人は、「行っただけ」「受けただけ」で終わるのです。花の世界で、「それをしたら、もう成功したようなもので一生安泰」というものは無いです。
 「それさえすれば良いだろう」という、マニュアル的・ルーチン的な発想をする人は、この道で名を知られるようになるのは難しいと思います。

◇逆に、ステータスの無い組織からスタートしてみる

 できたばかりの組織・ジャンルや、昔からあるけど大して有名でない組織・ジャンルなどから、あえてスタートする方法もあります。
 重視するべきは、「その組織・ジャンル」の人口が少ないことです。単純にライバルが少ないですから、戦い易いです。そして、ジャンル年齢が新しい場合には、先駆者の1人になれるかもしれないというオマケも付きます。
 先手必勝の論法でいくなら、本当は自分で新しいジャンルを立ち上げられると良いんですけど、それが無理な人は、「人が作った年若いジャンル」で我慢しましょう。
 今だったら……何があるかなあ。プリザーブド絵画のジャンル(プリザーブドフラワーで、平面に絵を描いて、押し花額のようなものに仕立てる)とか、どうでしょうか。まだ、そんなに人口がいませんよ。ただ、下手だったら「先駆者」ではなく、「最初の下手な人」ですからね。腕を磨いて挑んでください。

◇マスコミに近いところに居てみる

 「有名人」の基準など、マスコミが作っているようなものです。
 なので、「花の創作家として有名になる」のであれば、腕が同じならマスコミをうまく使える人の方が早く世に知られるようになります。やり方はいろいろありますが、これは得手不得手や運に大きく左右されます。
 こんな方法はどうでしょうか。

「有名プロデューサーと知り合う」
「有名カメラマンと知り合う」
「マスコミに影響力のある大物にスポンサーになってもらう」
「有名芸能人と知り合う」
「有名アートディレクターと知り合う」
「まず自分が有名芸能人になり、『実はフラワーアーティストでもあるんです』と、花のことを後出しにする」
「花とは全然違うことでも、テレビカメラの前に出る機会があれば、全力で妙なキャラなど作り、『ちょっと不思議なフラワーアーティスト』として注目させる」

↑最後のほう、妙な路線のことも書きましたが、理想のパターンなど考えると、
……有名アートディレクターと知り合った縁で、CMの背景に小さく作品を使われたところ、評判がよくて一般紙に取り上げられ、それを目にした有名カメラマン声をかけられて作品集を出版し、それがさらに良い評判を呼んで世間に名を知られる……
みたいなの、よろしいんじゃないでしょうか。
 「妙なキャラ戦法」も悪いとは言いませんが、花の創作家としてよりも、キワモノとしての名を上げてしまう可能性があります。まあそのときには、芸能界で小遣い稼ぎするという道もあるでしょう。

◇何らかの形で、プレゼンし続ける

 ただ「花がうまくなりたい」にとどまらず、「花の世界で名を売りたい」と思うなら、何らかの形でプレゼンし、「われ、ここにあり」とアピールするべきです。
 家の中で1人、心震わすような花作品を創っていても、それを人に知られなければ、「才能ある無名の人」です。誰にでもいいので、プレゼンは必ずしましょう。最低のプレゼンのラインは「仲間内」です。
 プレゼンというと、特定の相手に「こういうことができますが、どうでしょう」と個別交渉することを想像されるかもしれませんが、創作のプレゼンは、必ずしもそうではありません。「私には、こんな花の創作ができます」「花の創作を生業にしたい人間がここにいます」と、他人に分かるように宣言するのも、プレゼンのうちです。
 たとえば、

●定期的に個展やグループ展を開く
●大規模、小規模の各種展覧会に参加する
●コンクール・公募展に積極的に参加する
●所属組織の講座・講習会に積極的に参加する(組織に対するアピールになります)
●人に、「花のこういう仕事がしたい。こういう創作がしたい」と伝える(おしゃべりレベルでもよし)
●自分で、何か花のイベントを主催する
●花のイベント企画を持って、企業や自治体に働きかける
●花でできるボランティアを行う

このようなことを継続して行い、「自分は創作で社会に関わりたい、創作を世に問いたい」と思っていることを明らかにします。
 もちろん、もっと大それたプレゼンもできますよ。ソフトバンクの孫さんのオフィスに乗り込み、「私の腕を見てくれ、そしてスポンサーになってくれ」と迫っていくとかね。
 ……孫さん、結構話し聞いてくれるかもね。

◇勝ち抜くための唯一の方法とは

 最後に、勝ち抜くための奥義を伝授して、締めくくりとしましょう。
 「○○さんみたいに」なるために、
花の世界で勝ち抜くために、
自分の夢をかなえるために、
もっとも力を注ぐべきこととは!

それは!

なんと、それは!

実は!(どこまで引っ張る)


「トライアンドエラーを繰り返して、自ら《自分だけの方法》を開拓していく!! これのみ!!」


 上にも書きましたが、誰でも「こうすればよい」という方法は、花の世界ではありません(少なくとも、今のところはありません)。しかし、「この人は、これで成功した」「この状況では、これが良い方法だった」というのはあります。なので、
「自分には、何が良いのか」
「自分の置かれた状況においては、何が良いのか」
というのを、とにかくできることから着手して見極めていくのです。
 人がうまくいった方法が、自分にも有効だとは限りませんし、人には回り道だった方法が、自分には近道だったということもあります。それを知るには、トライアンドエラー、すなわち実践し、試行錯誤することです。
 あれでもない、これでもないと模索したあげく、「これだ!」と思うものを見つけたら、花の作品を創るときと同様に、勇気を持って挑んでいってください。それが間違ってたら、また探しましょう。
 そんなことをしているうちに、「○○さんみたい」でない、別の道が見えてきたら、そちらに進んでいくのも一つの方法です。
 どうか、最良の道を見つけられますように。
 何ものも見つけずに、討ち死にしていくやつらがたくさんいる業界です。
 しかし、勅使河原蒼風氏は花の仕事についてこう言っています。
「男子一生の仕事にする価値がある」と。


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