◆花屋に採用が決まったら、準備は必要?

 アルバイト、正社員を問わず、花屋に採用が決まったら、出勤初日までに準備しておくべきことはあるのでしょうか?

 管理人個人のことを言いますと、あまり何か準備した覚えはありません。なので、この記事の情報は「すごく重要」なものではないです。
 しかし、何もしないで初日を迎えるのが不安な方もいると思いますので、「最低限これだけしよう」ということと、「こんなことをしてみてもいいかも」という情報を紹介します。

※花屋経験の無い方向けに限定した内容です。経験者は、こんなことは分かっているので!

◆最低限、これだけはしよう

 本当に最低限の準備のことを言いますと、
「店(会社)に言われたことだけをする」
ということになります。
 私は、大体いつもこれしかしませんでしたが、困ったことはありません。

 しかも、かつて事前に店に言われたことというのは、

  • 道具を準備しておいて(鋏、エプロンなど)
  • 寒いので、それなりの防寒ができる上着で来て
……これくらいしかありません。「ナニナニの練習をしておけ」「コレコレを覚えて来い」というような指示は一度もありませんでした。花の知識・経験がゼロの人でも、「言われたことだけ」に対応していれば大丈夫だと思います。

 「言われたことだけする」ということは、何も言われなかったら、何もしなくて良いということです。私には、それで困ることがあるとは思えません。「きつい仕事だぞ」という覚悟だけしてもらったら、あとは準備ゼロで行っても何とかなるものです。

 ……というように、私自身は「ほぼ何もしない派」なのですが、何かしらしておきたい、もしくは、何かするチャンスがあればしておきたい、という方は、下の項からの解説をご覧ください。

◆色々な花屋の店頭を見ておく

 通りすがりの花屋をジロジロ見るだけで良いです。わざわざ、花屋めぐりツアーをすることはありません。

 買い物の途中で花屋を見つけたら、
「こんな花がある」
「店員さんのエプロン、ああいう形が多い」
「花バケツの大きさって、こんなに種類があるのか」
「バラ1本の値段も、ずいぶん差があるものだ」
「小さい店なのに、意外に店員が多いな」
みたいなことを、野次馬的に観察しておくだけで十分です。

 なんとなく、花屋の空気を感じておく、という意味です。(しなくても全然OKですが)

◆「花屋 仕事」などのキーワードでネット検索してみる

 これは、なんとな〜〜く、かる〜〜くでいいです。「花屋 仕事」「花屋 バイト」「花屋 業務」などのキーワードで、ちょちょっと検索してみましょう。

 色々な情報がヒットしてくると思うので、見たいと思った記事には入って見てみましょう。
 けど、その記事に書いてあることにこだわらなくてもいいです。また、「花屋は、どこでもこの記事のとおりなんだ」とは思わないでください。

 各家庭がそれぞれ違うように、各花屋も違います! 「こんな店もあるんだなあ」くらいの情報として受け取ってください。もしも、読んだことすべてが先入観として脳に刷り込まれてしまう、と思ったら、むしろ余計な検索などしないほうがマシです。

◆本屋に行ったら、花本をめくってみてもいい

 これも、わざわざそのために行くことはありませんが、もしも本屋に行くことがあったら、ついでに花本・花雑誌のたぐいを、1冊2冊とめくってみてください。後々、花屋業務に慣れたら、自発的にチェックしたい雑誌などもでてくるので、「本屋の中で、自分の花屋業務に関係ありそうな本はどこにあるのか」を把握するつもりで見ておく、くらいの気持ちで良いです。

 上に書いた「他店の店頭チェック」や「ネット検索」もそうなのですが、花屋の経験ゼロの方には、おそらく自分にとって本当に必要な情報を、目の前に並んでいる情報の群れの中から選んでくるすべが無いと思います。なので、そんなに必死に情報探ししなくても良いです。これは、何店舗かの花屋経験を積んだ人でもそうなのですが、これから自分が行く店の実態は、行ってみないと分からない部分があります。そう思って、事前の勉強みたいなものは、すべて「なんとな〜〜く」でいいです。

◆身近に花屋経験者がいれば、話を聞いてみる

 これは微妙なんですよね……聞きすぎて恐れをなしても困るので。
 しかし、本当に気軽に何でも聞ける人の中に花屋経験者や、現役の花屋がいれば、一度話を聞いてみて損は無いと思います。

 私だったら何を聞くかな……と考えてみましたが、
  • 何人でシフトまわしてる?
  • 時給上がったことある?
  • シフトチェンジって気軽に出来る?
  • 一番やりたくない仕事は何?
  • 一番イヤだったお客はどんな人?
  • ダメダメなバイト君、いる? その人をベテランさんたちはどう扱ってる?
という感じのことを聞くかもしれません。が、そのときに思いついたことを聞けば良いとおもいます。

 生の声の力は大きいので、あまりにもコワい情報、ネガティブな情報を聞きすぎないようにご注意ください。そして、上の項目と同じように、経験者の人が言ったことが、ほかのすべての花屋にも当てはまるとは思わないことです。

◆家に来た花商品を観察してみる

 たまたま、花束やアレンジメントをもらうようなことがあれば、「興味本位」の範囲で良いので、どうなっているのか構造を観察してみましょう。

 はじめてフラワーアレンジをじっくりと見た人は、思いのほかたくさんの数の植物がスポンジにささっていること、一本一本の花が、ずいぶん短く切られていることに驚くかもしれません。
 花束をもらったら、輪ゴムか紐のかかっているあたりを、左手で(左利きの人は右手で)持ち、左ひじを伸ばしてみてください。それが、花束を作っている最中の姿勢です(利き手でないほうの手で花を固定し、そこに利き手で花を加えていく)。こんな感じで作るんだなという、お遊びシミュレーションのつもりでお試しください。

◆準備というか、大前提として、「きつい業務になる」ことを覚悟しておいて

 準備というよりも、分かりきった大前提と言うべきなのですが、
「花屋業務はきついのだ」
「きつい仕事をやっていくのだ」
ということを事前にしっかり理解し、覚悟を決めておいてください。

 きつくても心折れない強い人であれば、事前準備など要りません。花屋の専門的な業務は、日々覚えていけば良い事です。そもそも、やってみないとわからないことが多いのです。
 有名フラワーデザイナーの本など読み、余計な知恵をつけるより、まずは最初のシフトを勤め上げることが大事なのだと考えてください。

◆おまけの情報

 今まで、私が見た「未経験で入店した新人の、無知ゆえの大きな失敗」を2例紹介しましょう。
  1. 市場から入荷した花の箱を、縦に持った
  2. 同じ種類の花で、長さの違うものが一度に入荷し、水あげ時に、全部短いほうに長さにそろえて切ってしまった
 上の2つの、何が失敗なのか分かりますか?
 1の方は、花の頭を逆さにしてしまったことが失敗なのです。箱に花を横にして入れてあり、それを縦に持ったら、半分の確率で花の頭が下を向いてしまいます。花を頭から落としているようなもので、最悪折れて売り物にならなくなります。

 2の方は、サイズの大きい花を、勝手に小さいサイズにしてしまったことが失敗です。花は、基本的に長いものの方が値段が高いです。たとえば同じバラの花でも、長さ80cmの品物と長さ40cmの品物では80cmの方がお高いのです。それを、全部安い値段の大きさに刈り込んでしまったら、当然怒られます。

 この記事を最後まで読んでくださった皆さんは、
「花の箱は、横に持つ」
「入荷した花の水あげのときに、勝手に長さを短くしない」
という事前情報を、おまけとしてお持ち帰りください。これは、どこの店でも共通の当たり前のことですので、偏った情報ではないです。


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