◆花屋さんの、主な仕事は?

花屋さんの主な仕事

 花屋さんは、毎日どんな仕事をしているのか、意外に知られていないものです。一般の人からすると、接客中の様子くらいしか見たことが無く、「接客のほかに、することあるの?」くらいに思われていても不思議ではありません。

 この記事では、花屋さんには大体どんな業務があるのか、大まかに紹介したいと思います。これから花屋さんで働こうとしていて、「一体何をやらされるの?」と思っているあなたは参考になさってください。

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◇水あげ

 市場から店に届いた植物を、下処理してバケツの水につけます。植物によって処理の仕方が違い、植物の状態によっても処理を変えます。
 店によっても処理の方法は違い、A店では「湯あげ」だが、B店では「砕き」ということもあります。こういうとき、A店での経験を元に、B店でも当然のように「湯あげ」しようとすると、「砕けっていってるだろう!」と怒られたりします。

 仕入れの量は、日によって異なり、大量仕入れの日には、一日のほとんどを水揚げについやすることもあります。反対に少ない日もあり、小一時間で終わってしまうこともあります。水揚げが多い日と、少ない日では、手の汚れが全然違います。

 水揚げの後には、ゴミも大量に出て、何十箱も仕入れるような店は、ゴミの箱を運ぶのが一苦労です。
 また、花の入っていた箱は、通常蹴ってつぶすので、余計なキック力が身に付きます。

 水のあがった花は、それぞれふさわしい大きさのバケツに入れられ(場合によっては、切花延命剤を入れる)、ふさわしい場所に置かれます。花の置き方で売れ行きに差が出たりもするので、何も考えずに順番に並べればいいというものではありません。水あげは、処理中よりも、バケツに水をくんで、それを配置する作業の方が疲れることもあります。

◇水替え・メンテ

 夏場は、毎日すべてのバケツの水替えを行います。ほかの季節は、毎日とは限りませんが、一つも水替えしない日というものは、恐らく無いでしょう。

 水替えの方法としては、バケツから植物を抜き、水を捨て、バケツの中を洗って、新たに水を汲み、そこに植物を戻します(切花延命剤を入れることもある)。植物を戻すときには、花がらや痛んだ葉があれば取り除くなどのメンテを行います。メンテの必要が無くても、切り戻しは必ず行います。

 多くの花屋さんは、段のあるところに花バケツを置きます。冷蔵庫の中にも、段々を作ります。この段の、一番奥の、一番高いところにあるバケツを出してくるのが、体力的には一番タイヘンです。水もたっぷり、植物もたっぷり入っていると、特にタイヘンです。花屋バケツは、家庭で使うようなバケツと違って取っ手がありませんし、状況によっては片手でバケツの縁をつかんで、片手で持ち上げなければならないこともよくあり、つけたくも無い腕力がついてしまいます。

 花屋さんの店内のバケツは、小さな店でも、100本くらいはあるものですので(100本以上あるのは、わりと当たり前のことです)、夏場の「毎日とっかえ」の季節は、なかなか大変な作業を毎日することになります。

◇鉢物メンテ

 鉢物の状態を見て水をやり、枯れた葉や花がらを取り除き、虫がいないかチェックします。鉢物については、お客さんから育て方の質問をされることが多いので、扱ったことの無い鉢が入荷したり、メンテ中に疑問に思うことがあったら、出来る限り調べておきます。

◇商品製作

 以下のようなものを、日々製作します。
  • 店頭陳列用の花束
  • 店頭陳列用のアレンジメント
  • サービス束
  • 鉢もののラッピング
  • 鉢物のアソート(鉢を組み合わせて一つの商品にすること。たとえば、籠に複数の鉢物をセッティングしてギフトに仕立てたようなものを指す)
  • 寄せ鉢の作製(単品で仕入れた鉢物を、一つの鉢に植え込んで、その店メイドの寄せ鉢を作る)
  • 予約品(花束・アレンジメント・鉢物など)の製作
  • 仏束
  • お榊(最近は既製品の榊がほとんどで、一つ一つ手作りしている店はほぼ絶滅状態)

 繁華街にある店だと、段花(=スタンド花)を日々作っている店もあります。

◇接客

 お客様の用途を聞いて、ギフト用花束・アレンジメント・ギフト用鉢物・自宅用切花・自宅用アレンジメント・自宅用鉢物・仏束・お榊などを販売します。
 時には、単純に飾るため以外の花も頼まれるもので、「プリザーブドフラワーを作りたい」とか、「絵のモデルさんに持たせる」とか「映画ポスターの撮影に使う」とか、いろいろなニーズの人の相談に応えます。
 また、その場で商品を渡すのではなく、後日必要な商品の予約を受け付けることもあります。注文品は、お客様がかなり商品に対して明確なイメージを持っていることが多く、ピンポイントな要求をしてくることがあるので、内容の聞き取りをしっかり行います。

◇店頭ディスプレイを工夫する

 特に売りたい商品や、季節商品(クリスマスもの、ハロウィンもの、バレンタインデー用商品など)を、店頭でどうアピールするのか工夫して展示します。たとえば、イベント専用の台を作ったり、手書きのポップを書いたり、インテリア雑誌などで「おしゃれな飾り方」が出ているような記事を一緒に展示したりします。

◇リボンの製作

 ループリボンを、あらかじめ作っておくと、花束をラッピングするときに、お客様を待たせる時間が少なくて済みます。駅前にあるような花屋とか、お客の多い店だと、ある程度これを作っておかないと、仕事にならないこともあります。

◇お稽古花のセッティング

 主流は、フラワー教室から「毎週何曜日に、1セットいくらで何人分でお願いします」みたいな注文を受け、それ用の花を組みます。何の教室なのかで、花の内容は変わります。
 苦労するのは、毎回同じような花ばかりが続かないように、変化を持たせて組もうと花屋も努力するのですが、設定値段が低いと、これがなかなか難しいことです。(注文する側は、気軽に「もっといろいろな花を入れて」とか言ってくる)

◇仕入れ

 生花・鉢物・資材を仕入れます。
 生花、鉢物は市場で、資材は資材卸で仕入れますが、市場に資材を買うこともあります。
 仕入れは、品物を見誤ると大損するので、昨日入った新人君が、見よう見真似でできるような仕事ではありません。

◇掃除

 店の掃除は、開店時に行う店・閉店時に行う店・両方行う店があります。「閉店時」のパターンの店も、店前の掃除は開店と同時に必ず行うものです。

◇活け込み

 店舗やイベントなどに飾る花を、現場に出向いていって生ける仕事です。(管理人は、これを専門的に行っていたことがあります)

◇ブライダル

 ブーケや、会場装飾を行います。ホテルの花屋や、結婚式場と提携している花屋だと、毎日のようにブライダル業務があります。しかし、町の花屋さんだと、年に数回程度だと思います。(年間ゼロ回の店もあるでしょう)

参考:ブライダルフラワーの製作

◇葬儀

 葬儀場と提携している花屋だと、毎日のように供花・祭壇装花の仕事があります。町の花屋でも、供花はたまに注文を受けます。

◇配達

 ギフトや、大物の鉢や、お稽古花を配達します。母の日には、配達専用の人材が必要な店も多いです。



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