◆アボカドの種をまく

アボカド

 私は、アボカドが好きで、わりとよくお料理に使います。家でアボカドを割ってみたことがある人なら、誰でも知っていると思いますが、アボカドの真ん中には、直径4〜5cmくらいもある、大きな種が入っています。

 私は、以前はこの種を、何のためらいも無く捨てていました。大きさだけは立派な種だけど、発芽能力があるのかどうか分からなかったし、アボカドなんぞ、発芽してもうまく育てられるのかどうか知らなかったからです。

 しかし、あるときに、ガーデニング関係のブログを見ていて、アボカドの種を水栽培で見事に発芽させているのを見てしまいました。それからというもの、アボカドを買ってくるたびに、水栽培にチャレンジしてみる日々を送っていたのですが、思いのほか水栽培は困難でした……。

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◇水栽培で、失敗の連続

 私が最初に見たブログの記事では、深い鉢みたいなものに薄く水を張り、その中にアボカドの種を転がしてありました。一見して、「かなり適当に水の中に置いとけばOK」と見えたので、私はあまり深い注意を払わずに、「適当に転がせ作戦」を決行することにしました。
 思えば、実際に水栽培を始める前に、もう少しよくリサーチすればよかったのです。
 しかし私は、「適当でOK」という気持ちで始めてしまい、そのために、3回もの失敗を経験してしまいました。

 私が見たブログの記事は、たしか発芽している画像が何枚か載っていて、文の方は、「水栽培のアボカドに芽が出ました」程度のシンプルな内容だけでした。この情報量では、あまり頼りにならない、と気付いたのは、水栽培を初めて、二週間以上たった時点でした。

 まず、種を水につけてから、どのくらいで発芽してくれるのかが分かりません。どうせ、廃物利用ガーデニングなので、こっちは「気長に見守ろう」というスタンスでいるのですが、それにしても二週間たってみると、「いったいいつ頃なんだろう」と思わずにはいられなくなります。水栽培のアボカドを、私はキッチンに置いていたので、毎日目に入る分、気になる存在になっていました。

 で、気になった結果、再度ネットで色々検索してみたわけですが、少し詳しく調べたら、以下のようなことが分かってきました。
  • 簡単に発芽するという人と、難しいという人がいる
  • でも、「簡単だった」という人は、少数派
  • 水をやり始めてから、一ヶ月ほども発芽しないことはザラ
  • 水栽培時の水の量は、種の一部分が水に触れる程度で十分
  • 「もうダメなのかなあ」と思い始めた頃に、種に触ってみて、ベコベコするようなら「失敗」
  • 「成功」の場合は、「もうダメなのかなあ」と思い始めた頃に、ある日突然種がバカっと割れて芽が出てくる
  • 水栽培の方が発芽しやすかったという人と、土に植えたほうが発芽しやすかったという人がいて、割合的には「半々」

 どうも、私が最初に思ったほどには、「簡単」ではなかったようです。しかし、種を割って発芽してくる画像もたくさん見てしまったために、「簡単じゃなくても、アボカド買うたびに水栽培してみたら、いつか発芽を拝めるだろ」と思うようになりました。

 発芽を拝みたいばっかりに(ネットでは、大きく成長したアボカドの画像には巡りあえなかったので、すくすく成長させるのは難しいなと察していました)、私は三度も水栽培に着手しまして、そのたびに、ネットで「成功者」の体験を見ては参考にしたりしたのですが、なんと、恥ずかしいことには、三回とも発芽に到らずに失敗してしまいました。
 失敗のパターンは、三回とも同じで、
「種を腐らせないように用心しているんだけど、それでもある日気が付いたら、一箇所が凹んでいて、腐り始めていることに気が付いて、栽培終了」
というものでした。

◇土に植える可能性に賭けてみた

 楽しんでトライしていた水栽培ですが、あまりにも負けがこんでくると、「もうダメだ」「何回やっても一緒だ」と思うようになります。
 そこで私は、ネットで見かける約5割の声、すなわち、「種を土に植えた方が、発芽しやすかった」という情報を信じて、最後の賭けに打って出ることにしました。

 私は、このように決めたのです。
「水栽培を諦め、土に種を埋めてみよう。そして、一ヶ月待っても発芽してこなかったら、種を掘り出してみよう。もしも、そのときに発芽の気配が無かったら、アボカド栽培のチャレンジは、一旦打ち止めとする」
 延々失敗するのが嫌になってしまったので、「次回が最後だ」と決めたい気持ちになっていたんですね〜。

 ラストチャンスを有効に使わねばと思った私は、種まきの季節から慎重に選びました。
 アボカドのような、温かいところの出身者は、夏前くらい(5〜6月くらい)に種まきや植え付けをするのが安全策です。寒いの嫌いな人に、「これから寒くなるぞ」というタイミングで、大仕事をさせてもうまくいかないことが多いのです。
 もちろん、種まきのタイミングだけでなく、種そのものも吟味する必要があります。私は、種まきしたい日の前頃に、集中的にアボカドを買って、もっとも丸々して元気そうな種を選んでおきました。

◇土に植えてみたら、一回目で成功した!

 私は、良い感じの種を、良い感じのタイミングで植え込んで、毎日水をやってじーーーっと発芽を待っていました。
 そして、まいてから、一ヶ月よりはちょっと早いくらいの頃に、発芽しているのを発見しました。

↓こんな風に発芽するのですね。

 画像が分かりにくいかもしれませんが……鉢の真ん中あたりにある丸っこいものは、少し土から出るようにしていたアボカドの種です。そこから上に向かって、ひゅっと一本の線が伸びているのが分かります?

 ネットの情報で見たとおり、芽は種が割れた真ん中から出てきていました。
 私は、この発芽の様子をよく見たいのと、鉢物としての面白さの観点から、もっと種が見えるように植えなおすことにしました。

↓こちらが、植えなおしたものです。真ん丸い種を大きく見せて、「アボカドアピール」をしています。

 種の真ん中から出てきている芽を触ってみると、とてもしっかりしていて、「これはイケる!」と思いました。

◇アボカドの葉っぱ

 出てきたアボカドの芽は、まっすぐに伸びていって、葉っぱを開き始めました。



 なんか、とっても素直な葉っぱでした。



 いい形に枝と葉がバランスをとってくれたら、結構きれいな観葉植物になるように思えました。

◇アボカドの実生の命は短いかも……

 葉っぱが順調に開いてくるようになると、「これから先、どこまで成長してくれるのだろう」と思うのが人情です。ドラセナ並みに、立派な観葉植物になって、長く楽しめればいいのになあ、とかも考え始めます。
 しかし、ネットで色々な情報を見ているうちに、私は、

「あまり長生きしてくれないかもな」

という感触を得ていました。
 どうも、アボカドを大きく育て上げた人のサイトやブログには行き着かないのです。多くの方が、2年目とか3年目に、「冬越に失敗」か、「原因不明の突然枯死」で、アボカドとお別れしているのです。結果的には、うちも「突然枯死」だったので、食用で流通しているアボカドの種は、元々生命力が乏しいのかなという気もします。

◇秋をむかえたアボカド

 うちのアボカドは、夏前にまいて、初夏の頃に発芽し、暑い盛りに丈と葉を増やし、一見順調に成長していました。困ったことと言えば、新芽の部分に、アリマキがつきやすいということでした。

 順調な夏が過ぎ、秋になると、一点「ん?」と思うことが起きてきました。
 葉っぱが、下を向くようになったのです。

↓こんな感じです。

 水切れで下を向いてしまったのではありません。水は足りてるのに、毎日こんな姿でした。こうなった原因は、ついに分からずじまいで、気温が影響しているのか、葉っぱが大きくなりすぎて支えられなかったのか、いまだに不明です。

◇冬をむかえたアボカド

 アボカドは、熱帯か亜熱帯がふるさとなので、関東の冬は、戸外では越冬できません。私は、わが家のほかの「戸内越冬植物」と同じタイミングで、アボカドも家の中に入れることにしました。ちなみに、わが家で「戸内への取り込み」のきっかけにしているものは、クヌギの葉っぱが黄色くなってきたタイミングです。

 家の中に入れたアボカドは、開いていた葉を落とし始め、最終的には丸坊主になりました。そして、そのままの姿で休眠に入ったらしく、春になって表へ出すまで、丈も伸びず、葉っぱも付けませんでした。

◇春を迎えたアボカド

 春に、戸外へ出したときのアボカドのお姿はこのようなものでした。



 文字通り、丸ボウズです。しかし、茎は立派にしっかりしてきていることが分かります。

↓温かくなってくれば、葉っぱは再び開きます。

 そして、実を言えば、これが最後の画像なんです。いつ枯れたのか、正確には忘れてしまいましたが、春から冬の間に枯れたことは確かです。
 すでに記憶が薄れてるんですけど、葉っぱがどんどん落ちだして、「あれ?」と思ったらもう手遅れだったように思います。

 こんなわけで、二年たたずにうちのアボカドは枯れてしまいました。残念ではありますが、発芽させただけで本人はいたく満足しており、あまり悔いはありません。
 今後も、アボカドはいくらでも買うでしょうが、再び種まきするかと言えば………しないかな、多分。面白いところは全部見させてもらったので、二度目をやりたいとは、今は思いません。何年か後に、つい思いつきで種まきしちゃった、ということならあるかもしれません。


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